地元反発で「素案」撤回 営業損害賠償、国と東電再検討

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地元反発で「素案」撤回 営業損害賠償、国と東電再検討

営業損害賠償の継続を求め、高木陽介経産副大臣(右から4人目)に県原子力損害対策協議会の要望書を手渡す鈴木正晃副知事(同5人目)ら。来年2月末の打ち切り方針は撤回された=2月4日

 原発事故に伴う避難区域では、避難で休業や転業を強いられた商工業者に営業損害賠償として、原発事故から今年2月まで4年間分の賠償金が支払われてきた。来年2月末までで打ち切るとした国と東電の素案は、地元の強い反発を受けて撤回されたものの、今月以降の賠償方針は白紙のまま。国と東電がようやく延長を含め、再検討に入ったばかりで、新たな賠償方針が焦点となる。

 営業損害賠償をめぐっては、国と東電が昨年12月、原発事故によって失われた利益の全額を1年間分追加して支払うことで事実上、来年2月までで賠償を打ち切るとする素案を示したことから、事態が急変した。

 素案に対し、県内の商工団体やJAなどは「再建できた事業者は一部。被害は続いている」「賠償が打ち切られれば、廃業が続出する」と一斉に反発、県原子力損害対策協議会など各団体が相次いで国と東電に素案を撤回するよう迫った。

 素案は今月3日に撤回され、東電は新たな方針が決まるまで、被害を受けた事業者の当面の資金繰りに対応するため、原発事故で失われた1年間分の利益のうち、暫定的に3カ月分の賠償金を仮払いすることを同9日に明らかにした。

 避難区域外の商工業者が風評被害などで損害を受けた分への賠償は、来年2月末までで打ち切らず、現行の対応を続ける。