【福島市・穂苅  翼さん】 「復興の力に」県内を奔走

 

 「東日本大震災を契機に『頑張らなければ』という気持ちが芽生えた」。震災後の心境の変化について語り、復興の後押しに意欲を見せる。

 大学1年時は震災のことはあまり頭になく、アルバイト中心の生活を送った。だが、震災から丸1年を迎えた2012(平成24)年3月11日、亡くなった人々に黙とうした際、「この1年間、自分は(復興に向けて)何もしてこなかった」という思いが胸に込み上げた。それを契機に、復興に向かって自分なりに挑戦することを決めた。

 愛知県の復興支援団体の事業で活動を始め、県外でも活動するようになった。「県内で復興に携わる人は少数派ではないか」と危機感を感じるようにもなり、福島大災害ボランティアセンターに所属、県内で復興支援活動を続けている。

 4月からは郡山市の広告会社への就職が決まっている。「福島に就職し、間接的でも復興の力になりたい」。力強く目を輝かせた。