県内公立学校で「防災授業」 命の大切さを考える機会に

 

 県内の公立小、中学校と高校は、東日本大震災から丸4年となる3月11日に合わせて、甚大な被害をもたらした震災を振り返り、防災や命の大切さについて考える授業を行う。震災を風化させず向き合う機会をつくることで、次世代を担う本県の子どもたちに震災の経験と教訓を伝え、継承する。

 県教委によると、授業の内容は各校が決めるが、児童、生徒が震災や原発事故に関連した作文を書いて発表したり、防災訓練や避難訓練に臨んだりする。そのほか災害復旧に取り組んだ警察官や消防隊員、自衛隊員、自治体職員に話を聞くなど、さまざまだ。

 県教委が震災と原発事故の経験談などをまとめた独自の道徳の教育資料集なども活用する。授業の取り組みなどは子どもたちを通して家族や地域にも広める。

 ただ、本県には震災による津波で家族を失ったり、原発事故に伴い現在も仮設住宅などでの避難生活を余儀なくされている子どもも数多くいるため、十分な配慮が必要となる。