「安全意識の浸透」急務 労災発生件数、2014年度が最多64件

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 福島第1原発での労災件数は作業員数に比例して増加、2014(平成26)年度が64件で最多となった。15年11月末時点では31件(前年同月比24件減)だが、同年8月には事故後の同原発で3件目となる死亡労災事故が発生するなど、安全対策の浸透が急務となっている。

 東電は作業中の安全を確保するために、指さし呼称や安全帯の使用徹底など22カ条の安全統一ルールを作成した。さらに労災の原因と対策などの情報発信や、落下衝撃など作業に潜む危険を体感する訓練などを展開している。

 廃炉作業に伴う月平均の被ばく線量は、協力企業の作業員、東電社員ともに13年度から約1ミリシーベルトで安定して推移している。14年度は作業員ら2万730人全員が、年間累積被ばく線量の上限50ミリシーベルトを下回った。

 第1原発の作業員7000人

 東京電力福島第1原発では1日当たり約7000人以上の作業員や東電社員が働いており、長期にわたる廃炉の実現に向けては現場作業を担う人材の確保、育成が重要な課題となっている。

 東電によると、2014(平成26)年度からの2年間は、凍土遮水壁の建設工事など汚染水対策に多くの人員が求められ、15年3月にはこの5年間で最も多い1日当たり約7450人の作業員らが働いていた。凍土壁の建設工事完了などにより、汚染水対策に従事する作業員数は減少する見込み。

 東電は16年度以降には、使用済み燃料プールからの核燃料集合体の取り出しや、廃棄物対策の人員が増加するとみている。