第2原発・廃炉決断、避け続ける東電 福島県など早期決断迫る

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 県と県議会などは、東京電力福島第2原発1~4号機の廃炉について早期決断を迫っているが、東電は明言を避け続けている。

 内堀雅雄知事は今年1月、広瀬直己社長に第2原発の廃炉を求めたが、広瀬社長は「大変重要な課題でしっかり受け止めたい」と述べるにとどまった。その後、報道陣の取材に対し広瀬社長は「国のエネルギー政策などを含めてしっかり検討したい」と語った。

 第2原発について東電は、廃炉作業が続く福島第1原発の後方支援拠点に位置付けている。

 【福島第2原発の存廃をめぐる発言の推移】
・13年6月 広瀬直己東電社長「県民の声をくみながら、国のエネルギー政策を踏まえて判断する」
・13年9月 茂木敏充経済産業相(当時)「今後のエネルギー政策全体の検討や新規制基準への対応、さらに地元のさまざまな意見も総合的に勘案して(電力)事業者が判断すべきだ」
・14年1月 広瀬社長「安定的に(原子炉を)冷却していくことを続けざるを得ない。(廃炉や再稼働に)力を割ける状況にはない」
・15年1月 広瀬社長「(福島第1原発の)状況を見ながら事業者として決断していかなければならない」
・15年2月 宮沢洋一経産相(当時)「第1原発は原子力災害対策特別措置法に基づく緊急事態宣言の下にあり首相から必要な指示ができるという法的背景がある。第2原発についてはない」
・15年8月 広瀬社長「全く未定」
・15年10月 林幹雄経産相「東電が地元の意見を聞いて決めていくもの」
・15年10月 高木毅復興相「(ほかの原発と)同列に扱えない」
・16年1月 広瀬社長「国のエネルギー政策などを含めてしっかり検討したい」

 川内・草野さん「十分な説明訴え」

 避難生活を強いられた東京電力福島第1原発事故から5年がたつ。「(原発が)確実に安全だということを示してほしい」。2014(平成26)年10月に避難指示が解除された川内村の自宅で暮らす草野勝利さん(71)は訴える。

 草野さんが暮らす同村の旧避難指示解除準備区域は解除後に戻った住民が約2割にとどまり、十分に帰還が進んでいるとはいえない。原発から約20キロの位置。避難者からは放射線や再び原発事故が起きるのではないかという不安の声が根強い。

 草野さんは昨秋、廃炉作業の進む福島第1原発構内を視察。「想像以上にきれいだった」と感じた。帰還から1年以上が過ぎ、今は再び事故が起きることへの不安も和らいではきた。一方で原発で続くトラブルや安全対策などの説明は不十分だと感じている。「しっかりとした説明を続けることが住民の安心につながるはずだ」と話す。