日銀福島支店長・中尾根康宏氏に聞く 新たな産業創出が重要

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 中尾根康宏日銀福島支店長に震災と原発事故からの5年間を踏まえた本県経済の展望を聞いた。

 ―震災後、本県経済をけん引してきた復興需要の先細りが懸念されている。
 「国の集中復興期間が今月で終わり、公共投資がピークを過ぎる状況は明確化していく。この影響を注意深く見る必要がある。ただ、2016(平成28)年度は政府、県が15年度並みの規模の本県関連予算を計上し、公共投資の急激な減少は避けられるのではないか」

 ―17年度以降の動向は。
 「今後5年間の復興財源は6兆5000億円で、17年度以降は財政状況が厳しくなるかもしれない。個人消費や生産の動きがどう回復していくか、綱引きの構図となる。生産の基調が上向きにくい中、個人消費の回復が公共投資の減少をカバーするよう期待したい」

 ―景況感の悪化を避けるためにはどうすべきか。
 「産学官で技術力や競争力を向上させ、経済の足腰を強くできるかが課題だ。廃炉やロボットの研究開発拠点をつくる福島・国際研究産業都市(イノベーション・コースト)構想を進め、医療機器や再生可能エネルギーなどの分野で新たな産業の創出が重要となる」

 なかおね・やすひろ 東京都出身。東大法学部卒。1990年、日銀入行。総務人事局人事課長、同局総務課長を経て2015年3月から現職。48歳。