用地交渉難航、対応を急ぐ 環境省、中間貯蔵施設予定地

 
用地交渉難航、対応を急ぐ 環境省、中間貯蔵施設予定地

 環境省は、中間貯蔵施設予定地の地権者約2360人を対象に用地交渉を進めているが、手続きに時間がかかるケースも多く、これまでに契約に至ったのは7件にとどまる。連絡先を確認できない地権者も約1110人いる。

 同省によると、連絡先が分からない地権者のうち、約800人が既に死亡したか、登記された年代から死亡したと推定されている。同省は、連絡先の把握が難しい地権者については家庭裁判所への申し立てで「不在者」の財産管理人を決めることができる「不在者財産管理制度」の利用も検討するなど対応を急いでいる。

 同省は、連絡先が把握できた約1250人について、個別訪問などで約950人と接触。建物の評価額算定のための現地調査は大半の地権者が承諾しているが、算定作業に時間がかかっている。土地のみの所有者らには順次補償額を示し、説明を続ける。