【かしま福幸商店街】「いつかは小高で再開」 客などの言葉励み

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店を切り盛りする豊田さん(右から3人目)と従業員ら

 「子どもたちに『おいしかった』とか、避難先などから訪れた人に『また来るよ』と言われると、本当にうれしい」。南相馬市鹿島区のかしま福幸商店街で営業している双葉食堂のおかみ豊田英子さん(66)はしみじみと語る。

 南相馬市小高区のJR小高駅近くにあった同食堂は、長年地域に愛されていた。だが、東京電力福島第1原発事故による避難指示から休業を余儀なくされ、豊田さんも新潟県に一時避難。その後、南相馬市に戻ったが、心のよりどころを奪われ、張り合いのない日々に苦しんだ。

 一緒に避難した人やなじみの客などからの後押しを受け、かしま福幸商店街で2011(平成23)年10月に営業を再開。現在はラーメンやうどんなどがメニューに並び、午前11時から午後3時までの営業。昼時は多くの利用客でにぎわい、午後3時前にはスープが品切れになってしまうことも多い。

 南相馬市は、来年4月の小高区の避難指示解除を目標にしており、豊田さんも元の店舗での営業再開を考えている。だが「小高では現在のところ、野菜や肉など材料の仕入れができる店がない。毎日原町まで買い出しに行くのは難しい」と悩む。それでも「いつごろになるかは分からないが、小高で再開したい」と強く思い続けている。

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