【ニュースを追う】通気性向上の構内服登場 第1原発の熱中症対策

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白い防護服に代わって導入された「構内専用服」。ナイロン素材で通気性が良い

 東京電力は福島第1原発の廃炉作業に当たり、作業員の熱中症対策を強化している。4月から7月末までの熱中症発生件数は3件で、昨年同時期の12人を大きく下回った。東電は防護服の軽装化や気温の下がる夜間に作業を行うなど熱中症対策の効果が表れているとみている。

 福島第1原発は事故で放出された放射性物質で汚染され、当初は敷地全体で全身を覆う防護服と全面マスクの装着が必要だった。防護服は通気性がない上、作業中は汚染防止のためにマスクを外すことができず、夏場の熱中症が深刻化。2011(平成23)年度は43人が症状を訴えた。

 東電は対策として、(1)防護服の中に保冷剤入りベストを着用(2)車を改装した給水所を設置(3)気温の高い日中を避けて夕方や夜間に作業―などを進めた。今年3月、今も放射線量の高い1~4号機周辺を除く敷地の大部分は除染で線量が下がったとして、防護服の着用が不要になった。その代わり、「構内専用服」と呼ばれる青い上下つなぎの作業着が導入された。薄手のナイロン素材で猛暑となる8月からは一部改良し、通気性をさらに向上させた。

 マスクも圧迫感や息苦しさのある全面や半面のものから、防じんマスクと呼ばれるマスクになった。風邪用や花粉予防で着けるマスクに近く、呼吸がしやすい。

 東電の担当者は、構内専用服について「防護服より耐久性があり、熱中症予防だけでなく安全面でも良い」と話しており、着用を推奨している。

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