【ニュースを追う】富岡1月避難指示解除...「町民不在」の政府提案

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来年1月の避難指示解除方針について説明された行政区長会=10月、郡山市

 富岡町が来年4月の帰還開始を目指す中、政府は10月末、同町の帰還困難区域を除いた区域の避難指示を来年1月中に解除したい意向を示した。政府は、解除の環境が整うことを理由に「一つの提案を示した」としているが町の目標とは違った提示に住民には戸惑いや反発の声が広がっている。

 政府は解除の環境が整ったとする根拠について、町の帰町検討委員会が、除染による空間線量の低減などを背景に「帰還開始の準備はおおむね整っている」と評価したことや、町内の追加除染が来年1月末までに終了する見通しであることを挙げた。しかし、行政区長会や町政懇談会では住民から「なぜ早めるのか」「時期尚早」との声が続出し、復興庁幹部は「予想以上に厳しい声が多かった」と受けとめている。

 その上で復興庁幹部は「1月にも帰還できる環境が整うということ。何が何でも1月に解除することで進めようとしているわけではない」と強調。今後も町政懇談会などで住民の意見を聞き、町とも相談しながら速やかに解除時期を決定するとしている。

 政府提案について内堀雅雄知事は10月末の定例会見で「県としては解除に当たり、地域の将来を見据え、復旧、復興に取り組んでいる自治体の立場を最大限、尊重していきたいと考えている」とし、「住民懇談会などで丁寧に説明していくべきだ」と注文を付けた。