福島県内で撮影、地元住民も協力 映画「フクシマ・モナムール」

 

 震災や原発事故を題材に、県内で撮影された映画の中には、地元住民が協力し、完成した映画もある。

 ドイツ映画で、女優の桃井かおりさんが出演した「フクシマ・モナムール」(2016年)は、南相馬市鹿島区などで撮影された。本県に慰問で訪れたドイツの女性が、震災で弟子を亡くした芸者と出会い、心を通わせていく物語。昨年春に鹿島区の仮設住宅などで撮影され、桃井さんが芸者役を演じた。

 映画はベルリン国際映画祭でパノラマ部門の国際アートシアター連盟賞を受賞したほか、優れたドイツ映画に贈られる「ハイナー・カーロウ賞」なども受賞した。

 町を挙げて支援 映画「物置のピアノ」

 東日本大震災から1年後の桑折町を舞台にした映画「物置のピアノ」(2014年・芳根京子さん主演)は、ピアニストの夢に踏み出せない高校3年生の春香と家族の思い、風評被害に揺れるモモ農家を描いた。同町などで撮影が行われ、町を挙げて支援した。