福島大経済経営学類・吉田樹准教授に聞く 地域ごとの選択必要

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環状交差点の有効性などを指摘する吉田准教授

 本県沖を震源とし、震度5弱を観測した11月22日の地震では、避難の車で浜通りの主要な道が渋滞し、津波避難の在り方に課題が生じた。地域交通政策が専門の吉田樹福島大経済経営学類准教授(37)に聞いた。

 ―車での避難が多かったことをどう考えるか。
 「その時の気候や時間帯で避難の選択肢は変わる。政府は避難について『原則徒歩』との考えを示しているが、誰もがそうできるとは限らない」

 ―円滑な避難へ向けた対策は。
 「避難で主に車が使われることがあらかじめ想定できる地域はあるだろうし、逆に(津波が押し寄せる懸念がある)橋を車で渡らないと避難できないなど、車の使用が向かない地域もある。地域ごとに、避難の際にどうするか議論しておく必要がある。相乗りで台数を減らして渋滞を防ぐなど、人と人とのつながりが有効になる」

 ―道路側の工夫は。
 「地震などにより停電が起きて信号機が止まれば渋滞は激しくなる。信号機がいらない環状交差点(ラウンドアバウト)は災害時に有効で、交通量が一定程度にとどまる道路なら本県でも導入を考える余地がある。また、海側から内陸に向かう方向のみ渋滞し、反対車線が空いている場合、緊急対応として反対車線をなくして一方通行にしてしまう案もある。これも議論する価値があるだろう」