仮設住宅の入居率「4割」に ピーク時1万6800戸、一部撤去も

 

 県内の仮設住宅は、ピーク時に1万6800戸あったが、昨年11月末現在で入居世帯は約7000世帯、入居率は4割程度になっている。2014(平成26)年以降、提供期間を終えた仮設住宅の撤去も始まっている。

 仮設住宅は、原発事故による避難区域の町村に加え、住宅再建が進まず提供期間が延長されることになったいわき、相馬など5市町以外は今年3月末で提供終了となる。県内にある震災関連の仮設住宅1万5746戸のうち、原発事故による避難区域の住民が対象なのは1万2335戸、地震や津波の被災者が対象なのは3411戸となっている。

 県買い取り分は提供期間終了後、市町村やNPOなどに無償で譲渡できる。昨年6月に避難指示が解除された川内村は、4月から村内の仮設住宅24棟50戸を村営住宅として活用する方針で、住民の住居確保につなげる。避難指示が解除されていない浪江町でも、一時帰宅の宿泊施設として活用することが検討されている。ただ、移送などに費用が掛かるため、そのまま撤去されるケースが多い。県建築住宅課は「譲渡対象となる仮設住宅はこれから増えてくる。活用例を広く周知したい」と話した。