原子炉内全容...解明途上 デブリ未確認、廃炉へ険しい道のり続く

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2号機と同型の5号機圧力容器直下。頭上には制御棒駆動装置の関連機器などが整然と並んでいる=2月20日、東京電力福島第1原発

 東京電力福島第1原発事故から間もなく6年。1~3号機の溶け落ちた核燃料(デブリ)の取り出しに向けた調査で、2号機圧力容器直下の一部状況の撮影にようやく成功したが、全容解明はまだ遠い。汚染水対策は一定の前進がみられるが、現在の技術では除去できないトリチウム(三重水素)を含む水が地上タンクにたまり続けている。膨れ上がる事故対応費用で東電の経営問題も鮮明化。原発構内の作業環境の改善なども図られているが、最長40年とされる廃炉を遂行する道のりは険しい。

 1月下旬から2月中旬に行われた2号機格納容器内部の調査では、圧力容器直下の鉄製の作業用足場に複数の陥没箇所があることや、足場と周辺構造物にデブリの可能性もある堆積物がこびりついていることなどが初めて確認された。

 圧力容器下部に設置された原子炉の制御棒駆動装置などの一部が既存の位置に残っていることも分かった。撮影された画像解析から、毎時650シーベルトという極めて高い内部の空間放射線量が推定された。

 政府と東電は今夏をめどに各号機のデブリ取り出し方針を決める。方針決定を緻密な計画とするためにはより多くの情報が必要となるため、東電は2号機内部の再調査を検討している。

 このほか、1号機では2015(平成27)年4月に続く次の段階の内部調査として、カメラや線量計をつり下げられる改良ロボットを14日に投入し、格納容器底部の水中に沈んでいるとみられるデブリの初確認を目指す。17年度前半に実施予定の3号機の内部調査については、水中ロボットの開発が進められている。

 一方、デブリ取り出しよりも優先して対応する使用済み核燃料プールからの燃料取り出しに向けては、1号機原子炉建屋を覆うカバーの解体作業が昨年11月に完了した。水素爆発せずに唯一建屋が残った2号機は、建屋上部を解体するため、大型作業台を建屋脇に建設している。3号機は、放射性物質の飛散などを防ぐ屋根カバーの設置作業を開始している。

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