「空間線量」原発事故前と同じ 調査地点はセシウム全て不検出

 

 県による水浴場の放射線モニタリング調査(4月10日~5月15日調査)によると、今夏開設予定の湖水・海水浴場の空間線量(地上1メートル)は1時間当たり0.03~0.06マイクロシーベルトで、東京電力福島第1原発事故前の同0.02~0.13マイクロシーベルトの範囲内にある。

 今夏開設される湖水浴場は猪苗代湖周辺14地点で、海水浴場はいわき市の四倉、薄磯、勿来の3地点。調査は湖水14地点、海水は未開設も含む計14地点で行われ、放射性セシウムは全地点で不検出だった。

 四倉、薄磯、勿来の3海水浴場では、海水に含まれるストロンチウムなどベータ線を出す放射性物質が1リットル当たり0.02~0.03ベクレル検出されたが、原発事故前の範囲内(不検出~0.05ベクレル)にとどまっている。海水中のトリチウム濃度は3地点全て不検出だった。

 県の調査は2011(平成23)年6月、湖水浴場14地点、海水浴場1地点で始まり、毎年、遊泳期間の前後で複数回行われている。

 空間線量(地上1メートルの最大値)は11年の調査開始以降、湖水・海水浴場ともに減少傾向にある。

 放射性セシウムは11年6月の調査時に海水浴場で検出されたが、環境省の指針(1リットル当たり10ベクレル以下)の範囲内だった。