『住の復興』...少しずつ 依然多い仮設入居者、高齢者ら支援を

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 東日本大震災と東京電力福島第1原発事故に伴い、県内に建設された応急仮設住宅の入居戸数は6月30日現在、管理が継続されている1万4527戸のうち3753戸(25.83%)に上る。阪神大震災では約5年で仮設住宅がなくなったのに対し、本県では依然として多くの避難者が入居を続けており、震災と原発事故からの住環境再建の難しさを浮き彫りにしている。

 県内の仮設住宅はピーク時に1万6800戸あったが、2014(平成26)年以降、提供期間を終えた仮設住宅の撤去が段階的に進んでいる。今年3月末には原発事故に伴う避難指示区域が残る地域からの避難者や、住宅再建が進まない被災者を除き、避難指示区域以外からの避難者への仮設住宅の無償提供を終了した。

 さらに県は8月28日、復興公営住宅の整備が進んでいるとして、避難指示が解除された南相馬、川俣、川内、葛尾、飯舘の5市町村と協議の上、避難者への仮設住宅の無償提供を1年7カ月後の19年3月末に終了する方針を示した。

 無償提供終了の対象には民間から借り上げているアパートなどの「みなし仮設住宅」も含まれる。

 今後、原発事故の避難者が入居する復興公営住宅や、震災の被災者向けに整備された災害公営住宅などへの転居が進むとみられる一方、仮設住宅に入居中の住民には、新たな住居の確保に支援が必要な高齢者らも少なくなく、転居の動きが活発化するかは不透明だ。

 県整備住宅72%完成

 避難先の市町村での安定した生活環境の提供を目的に、県が整備を進めている復興公営住宅は6月30日現在、計画されている全4890戸に対し、72%の3514戸が完成している。残り1376戸は本年度中に整備が完了する予定。

 南相馬市やいわき市など11市町村が整備を進めている災害公営住宅は、計画された全2807戸が既に完成している。

 また、避難指示が解除された地域でも復興公営住宅の整備が進み、帰還者向けは5町村319戸の整備計画のうち99戸が完成した。

 帰還者と新規転入者向けの復興公営住宅は3市町村107戸の整備計画のうち、12戸が完成。子育て世帯向けは、福島市に20戸が整備されている。

『住の復興』...少しずつ 依然多い仮設入居者、高齢者ら支援を