【ニュースを追う】ルキオ詐欺事件 「補助金」大半...水増し請求

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 県の企業立地補助金をだまし取ったとして、南相馬署が9月に詐欺の疑いで、プリンター製造会社ルキオ(東京都世田谷区)の元社長古谷庄悟(52)ら3容疑者を逮捕した事件は、補助金の大半が水増し請求されていた実態が明らかになってきた。

 捜査関係者によると、同社が補助金を請求した経費は約18億円。このうち約10億円超が水増しされたとみられ、設備導入費のほか、土地代まで水増しして県に請求していたという。補助金の対象は土地や建物購入のほか、工場建設、機械設備導入などの経費の6割。被災地の産業振興を目的とした補助金の大半は経営状態が悪化していた同社の資金繰りに使われていた可能性が高く、ほかの2容疑者にも手数料名目で補助金の一部が渡っていたとみられる。

 3容疑者は取引がある業者や社内の部下らに経費資料の水増しなどを指示していたとみられる。仕事上の優位な立場を悪用し、従属的な人たちを不正請求に協力させていたという。

 これまでに県警が摘発した詐欺事件としては被害額が最多だった。補助金は昨年、全額返済されているが、本県復興の礎の一つになるはずだった補助金が、業者の食い物にされていた現実を関係者は重く受け止めなければならない。