「労力的に大変」「安全性の証明必要」 須賀川・岩瀬の生産者

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「コメの安全性は大切」と話す内山さん

 コメのおいしさなどを競う「米・食味分析鑑定コンクール国際大会」で10年連続金賞受賞を目指し、「世界一おいしいコメ」を目指す天栄村の天栄米栽培研究会。東京電力福島第1原発事故後も全国に認められるコメを作り続けてきたが、県内のほかの生産者と同じように風評被害と闘ってきた。

 50年近くコメ作りを続ける同研究会の内山正勝さん(68)は「震災前は首都圏の個人消費が多く、いくら生産しても足りないほどだった」と振り返る。原発事故後、全袋検査が始まったが、同村ではいち早く、ゼオライト処理などの土壌対策が進められた。内山さんらの生産するコメからは基準値を上回る放射性物質は検出されなかった。

 それでも消費者の目は厳しかった。「放射性物質が出なくてホッとしたのはつかの間。風評で注文がこなくなった」。首都圏への販売量が減った分、現在は品質の高さを理解する県内の消費者への販売が増えた。

 安全性を担保するための検査自体が、風評を助長しているとの指摘もある。内山さんは「労力的に大変だし、消費者の中には危ないから検査しているというイメージの人もいるのではないか。風評対策として大切だが、安全性が分かれば地域を限定して検査してみても良いのでは」と考える。

 一方、鏡石町の農家和田和久さん(57)は「安全性に不安があるという言葉が出ているうちは続けるべきだ」と指摘する。検査を実施していても、県外への避難者から同町産米を敬遠されたこともあるという。和田さんは「おいしさは保証できる。検査で安全性の証明を続けていくことがやっぱり必要だ」と話す。