富岡の被災...「忘れない」 町独自の施設や条例、国内外に発信へ

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 富岡町は2020年度の開所を目指し、町文化交流センター「学びの森」の西側に独自のアーカイブ施設を建設する方針だ。施設は町が収集した現物資料の展示閲覧と収蔵庫の機能を併せ持つ計画で、町と町教委は震災と原発事故で被災した地域の記録や町民の体験を記録、研究して国内外に伝えていく考えだ。

 町は独自の震災遺産保全条例を定め、複合災害で得た教訓を継承し、復興へ向かう地域の姿を発信する取り組みに力を入れている。

 町によると、震災前の地域の文化や歴史などを記録した資料は、3万点近くに及ぶ。津波で被害を受けたJR富岡駅舎の看板や折れ曲がったレール、止まった時計、未配達の新聞、震災対応に当たる町災害対策本部の写真といった震災遺産も5000点を超えている。

 中でも、避難誘導中に津波で殉職した警察官が乗っていたパトカーは、帰還困難区域を除く避難指示が昨年4月に解除される前から双葉署本庁舎北側の公園に展示。鎮魂を祈る場所になっている。

 「震災記録施設」20年度開所へ

 震災と原発事故の記録や教訓を後世に伝え、風化防止につなげるため、県は新年度、双葉町中野地区に整備する「アーカイブ拠点施設」(震災記録施設)の建設に着手、2020年度の開所を目指す。

 世界で初めての複合災害の記録や、廃炉作業を含む復興状況を伝える拠点という同施設の特性を踏まえ、第1原発の立地町で全町避難が続く双葉町に整備する。

 施設内を経路順に進むと原発事故の発生から復興への取り組みの流れが分かるよう展示法を工夫。展示室は経路順に〈1〉プロローグ〈2〉災害の始まり〈3〉原子力災害の影響と対応(初期)〈4〉県民の想い〈5〉原子力災害の影響と対応(長期化)〈6〉復興への挑戦―と区分し、区分ごとに原発事故前、事故当時、事故後の写真や資料などを展示する。

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