相馬福島道路・全区間開通で35分短縮 相馬市役所-飯坂IC間

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 相馬福島道路は総延長約45キロの61%に当たる27.5キロで無料通行が可能となった。

 3月に相馬玉野―霊山IC間(17キロ)、昨年3月に相馬山上―相馬玉野IC間10.5キロの利用が始まった。相馬―相馬山上IC間(6キロ)は2019年度、霊山IC―東北道福島北ジャンクション(JCT、仮称)間(12.2キロ)の一部は20年度の開通を予定している。

 福島河川国道事務所によると、相馬福島道路が完成すれば、相馬市役所から福島市の東北道福島飯坂ICまでの所要時間が「41分」程度となり、並行する国道115号などを利用した従来の経路と比べ35分短縮される見込み。

 開通済みの相馬玉野―霊山IC間、相馬山上―相馬玉野IC間でそれぞれ10分程度短縮され、相馬市役所から福島市役所までの所要時間は約1時間となった。

 国道115号は道幅が狭く、急カーブや急勾配に加え、冬季の積雪や凍結などが通行の支障となり、交通の難所とされていた。相馬福島道路の整備によって、津波で被災した浜通りと中通りの物流網の強化や新産業の創出が期待される。

 「ビジネスチャンス増えていく」

 相馬福島道路の起点の一つとなる相馬市では産業や物流の集積が進む。相馬港1号埠(ふ)頭にある工場を5日に稼働させた鉄鋼の加工・物流業アイ・テック(静岡市)。工場を設けた大きな要因が相馬福島道路だった。道路を利用することで東北各地への輸送時間の短縮が可能となる。同社は、拠点を設けていない山形県なども含め営業エリアの拡大を見据える。

 県トラック協会相双支部によると、相馬玉野―霊山ICの開通により国道115号にある交通の難所を回避でき、連結トレーラーの運用が可能となった。荷物運搬の負担が大きく軽減された形だ。現在のところ荷物量に大きな変化はみられないが、開通区間の広がりで相双の海産物などを鮮度を保ったまま運送できるようになり、「ビジネスチャンスが増えていく」との見方だ。

 相馬港の利用促進への効果も期待される。相馬市の中野俊一産業部長は「道路の開通で相馬港と各地の交通の便が良くなる。県内外に顧客が増えることで定期航路が生まれる可能性がある」と語る。