社会全体で学び深める/NIE全国大会リポート(上)

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 小学校の分科会では、地元の高森町立高森中央小6年1組が「心に響く道徳授業〜新聞から学ぶ人の生き方〜」と題し、公開授業を行った。殺処分される犬を見て心痛める女優の田中美奈子さんの新聞記事などを活用し、動物と人とのかかわり方を考えた。

 まず、田中さんが動物保護センターを訪れて収容された犬の様子を書いた新聞記事を山田一人教諭が読み聞かせた。山田教諭は、自らも熊本市の県動物管理センターを訪れ、犬の姿などをカメラに収めた写真を生徒に示して、「田中さんは犬の姿が離れず一睡もできなかったと書いているが、どんなことを思っていたのだろうか」と問い掛けた。児童からは「自由にしてあげられたらいいのに」「動物たちをすべて助けることはできない。自分に何かできることはないだろうか」といった感想が上がった。

 次に山田教諭は動物愛護団体が、殺処分が迫った犬や猫の姿を撮影し写真展を開くという新聞記事を紹介。新聞で紹介された動物愛護団体「フィリア」の田尻みゆき代表がゲストティーチャーとして登場した。田尻さんは動物の殺処分の現状を伝え、自ら老犬を引き取った経験などから「最後までペットの命と向き合うことが重要」と語った。

 研究討議では、宮崎県の教諭が「口蹄(こうてい)疫の問題があり、このような記事を実際の授業に使いたいと思っていた」などと感想を述べた。別の参加者からは「児童に判断を問い返す場面がもっとあっても良かったのでは」といった指摘もあった。(文化部・三浦健)