新聞教材に実践例、公開授業視察 「NIE全国大会・大分」閉幕
第21回NIE全国大会は最終日の5日、大分市で公開授業や実践発表、特別分科会が行われ、県内のNIE実践指定校の教員らが、視察を通して教育現場での新聞のより良い活用法などを探った。全国NIEアドバイザー会議も開かれた。次回は来年8月に名古屋市で開かれる。日本新聞協会の主催。
大分舞鶴高(大分市)2年のスーパーサイエンスハイスクール(SSH)探求講座「国語」の公開授業では、生徒たちが新聞を活用し、大分県をより良くする政策を考えた。
地元での若者の就農を奨励する政策を提案した班は、人気グループ「TOKIO」が本県産農産物のイメージアップに貢献し、内堀雅雄知事から感謝状を受けた新聞記事を紹介。芸能人を起用して政策をPRするアイデアを発表した。
舞鶴小(大分市)は、6年生が平和について考える総合的な学習の授業を公開。子どもたちが長崎への修学旅行で学んだことをまとめた「平和新聞」と、昨年広島でスピーチされた「平和への誓い」が掲載された新聞を読み比べ、平和のために自らができることについて考えた。
大分舞鶴高の授業を視察した桜の聖母中(福島市)の高橋泰史教頭は「公開授業を参考に、今後の福島を考える授業を行ってみたい。主権者教育にもつながると思う」と感想を語った。
全国NIEアドバイザー会議には、県内のNIEアドバイザー4人のうち高橋教頭と五箇小(白河市)の増子春夫校長が参加。「NIEで高まる学ぶ力―NIEの効果を検証する」をテーマに情報交換した。
増子校長は「実践をさらに充実させるために、NIEを全学年で無理なく、日常的に取り組むことが必要。ここで得た知見を広めていきたい」と話した。
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