おもてなしの心 胸に
南会津町の田島高総合文化部茶道班は1、2年の女子生徒10人が所属、おもてなしの心を胸に抱きながら裏千家茶道の習得に励んでいる。
校内には茶室があり、部員のほとんどが入学後に茶道に触れた。入部後は歩き方や礼の仕方、お茶のたて方などの割げいこを繰り返し行い、基礎を身に付ける。顧問の井関久子教諭は「生徒は和室に入るだけで、日本の文化を大事にしていこうという意欲を見せている」と話す。
活動は毎週水、金曜日の放課後、約2時間にわたり実施。3年前からは茶道講師の渡部久美子さんの指導を受ける。渡部さんは「みんな素直に接してくれて、教えたこともすぐに吸収して実行してくれる」と目を細める。
年に一度は会津地区で裏千家を学ぶ幼児から学生までが集う研修会などに参加。昨年は校内での野だてをはじめ、夏には会津田島祇園祭で茶会を催し、見事なお点前を披露した。県が進める国際教育旅行誘致の一環で、来町した台湾の高校生らとも交流、日本の伝統文化の魅力を伝えた。
本年度は初の試みで、田島の土を使い手びねりで茶わんを作った。卒業後も茶道の心を忘れないでもらおうと、部活動を引退した3年生には手作り茶わんと茶せんを贈っている。
来客時に作法を生かす
茶道班・部長の新井田梨奈さん 家に来客があったときには、学んでいるお作法が生かせている。おもてなしの心を忘れず、お点前を完ぺきにできるように頑張りたい。
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