森永卓郎の経済×トレンド講座(3)『iPhone7』にFelicaが搭載された背景とは?

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『iPhone7』にFelicaが搭載された理由、森永氏はどう読み解く?

 9月16日に米アップル社が発売した新型スマートフォン『iPhone7』。大きく進化したのは、Felica(IC)チップ内蔵で“おサイフケータイ”として使えるようになった点だ。

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 10月25日から使用可能になったが、当日の朝はJR東日本の会員制サービス「モバイルSuica」にアクセスが集中、システムに障害が発生してニュースになった。ユーザーの注目度が高いといえるが、そもそもこの機能が搭載された背景には何があるのか? 森永卓郎氏が分析していく。

■Felica搭載の背景にあるのは、“日本がiPhone成長市場”という現実

 まずはアップルの売上を見ていきましょう。実は売上高の6割以上がiPhoneなんですが、減少してきているのが実情です。実際、伸びているのは日本だけで、今年の4~6月期は欧州で前年同期比7%減、米国では同11%減、中国にいたっては同33%減でした。

 なぜ、日本だけが“iPhone成長市場”になったのか? もともとスマホが普及し始めた際、iPhoneとAndroidには大きな差がありました。そのとき、Androidの品質は悪かったので、iPhoneに人がドーっと流れて、アップルの世界にハマっていったんだと思います。ですが、今や品質差はまったくなく、Androidはどんどん安くなっている。そこで、し烈な価格競争が起こっている中国などでは、Androidが優勢なのです。

 創業者のスティーブ・ジョブズ氏が亡くなったことも大きいですね。彼は徹底的にユーザーの立場で発言をする人だったので、次々に斬新な製品を開発することができた。それが、iPhoneひいてはアップル成長の源泉でした。彼亡き後にできた『iPhone6/6s』などには、画期的な機能の追加はできていなかったと、僕は思います。

 だからこそアップルは追い詰められて、最後の牙城である日本で受ける機能、Felicaを搭載してきたのでしょう。今後どう広がっていくのか、期待したいところです。