ディーン・フジオカ“拠点”にとらわれない仕事観「たまたま日本にいるだけ」

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ディーン・フジオカ (C)ORICON NewS inc.

 日本生まれながら世界で活躍し、5ヶ国語(日本語、英語、北京語、広東語、インドネシア語)を操るディーン・フジオカ(36)。俳優だけではなく音楽活動も行い、ボーダレスな活動を続けていることから、自ら「ノマド俳優」(IT機器を駆使してオフィスだけでなくさまざまな場所で仕事をする『ノマド=遊牧民』ワーカー的な働き方をする俳優)と称し、独自のスタイルを築いている。ORICON STYLEはこのほどインタビューを敢行し、彼が持つ“仕事観”に追った。

【インタビュー動画】ディーン、父としての悩み告白

 アメリカ、ヨーロッパ、アジアなど世界8ヶ所に拠点を置く大手芸能プロダクション・アミューズが、初のマルチリンガル(多言語)アーティストのオーディション『Amuse Multilingual Artists Audition “世界と、話そう。”』を開催中。対象年齢は6歳から30歳まで。国籍やジャンルは問わず、日本語に加えて、もう一つ以上の言語を話せることが条件で「日本と世界をつなぐ架け橋になるアーティスト」を発掘・育成する。

 タレントのホラン千秋と共にアンバサダーを務めるディーンは「これを機にいろんなことが変わっていったらいいな。変化を歓迎したい。人種とか国籍とか関係なく、いい出会いをたくさんしたい人に来てほしい」と表情柔らかく呼びかけた。

 大学卒業後、香港を中心にモデル・俳優として活動。“逆輸入俳優”として国内の仕事もこなすなか、NHK連続テレビ小説『あさが来た』の「五代様」でブレークし、一躍国民的な人気を手にした。国際派の人材を育てることに対して「ライバルが増えるのでは?」と問うと「あまりライバルとか考えていない。どっちかというと良い変化が集まったらいいなと思っている」と寛大な姿勢だ。

 しかし芸能界の構図上、オーディションなどで役を勝ち取る機会も多く“席”も限られている。ディーンも「もちろん仕事の取り合いになるパターンもある」と前置きをした上で「そもそも僕はいま、たまたま日本にいるだけ。来年もいると思うけど、それから先はわからない」と、ひょうひょうと切り出した。

 「ちょっと前まで日本に住んでいなかったし、今年生まれて初めて日本で自分の部屋を借りたくらいですからね(笑)」。現在も多忙なスケジュールの中で何度も海を超える。「どこでもドアがあればいいのに」と、笑いながらポツリと本音を吐露したのが印象的だった。

 話を聞くなかで、幅広いフィールドで活動するディーンだからこそ垣間みえた一面があった。彼にとって“活動拠点”は文字通り「現在地」に過ぎないようだ。

 「好きだからここに住む。それが続き、一生そこに住むのもすてきなことだけど、ずっと日本の中にいて、そこにいる全員がライバルという考えがそもそも違うかなとは思う。そういうのが普通になっていけばいいな」。そうほほ笑むと、東京五輪に向け加速するグローバル化に期待を膨らませていた。

 自身の仕事観について冷静な眼差しながら、熱い思いを口にしたディーン。一転してプレイベートの話題になると「日本語をどう覚えさせようかと…」と、2児の子を持つ父として悩みをポツリ。

 「頑張って日本語を話そうと思ってるけど、妻(インドネシア人女性)が日本語を話せないので、家庭の中で日本語が出てこない。彼らが出会う最初の日本人なので、日本のいい部分をたくさん伝えたい。しまじろう(こどもチャレンジ)とか、日本の幼児教育もチェックしてますよ」。そう照れくさそうに話し、子煩悩ぶりをかいま見せた。

 枠にとらわれない“世界標準”の視野で活躍の幅を広げているディーン。その活動スタイルを“モデルケース”にし、海外での活動を夢見る若手俳優たちも多いと聞く。今後の芸能界にどのような変化が訪れるのか、彼の飛躍と共に楽しみに見守りたい。