2016年大活躍の長谷川博己「来年、どうしましょう」

(数字はいいね)  このエントリーをはてなブックマークに追加 
長谷川博己演じるこれまでにない新しい金田一耕助が『獄門島』の難事件に挑む。NHK・BSプレミアムで11月19日放送(C)NHK

 今年公開された主演映画『シン・ゴジラ』が興行収入80億円突破し、代表作にまた一つ箔が付いた俳優の長谷川博己。映画だけでなく、NHK総合で放送されたドラマ『夏目漱石の妻』では夏目漱石に扮し、大きな反響を呼んだ。さらに、きょう19日にNHK・BSプレミアムで放送されるドラマ『獄門島』(後8:00)では、横溝正史が生んだ名探偵・金田一耕助役で主演する。長谷川は「夏目漱石、金田一耕助、そして映画では『シン・ゴジラ』の主演など『こんなに役者として運を使っていいのかな』と思うほど作品に恵まれました。来年、40代に入りますが…どうしましょうね。突っ走りすぎると後が続かないので、ゆっくりやっていこうかな」と笑いに紛らせた。

【場面写真】奥田瑛二、仲里依紗らが出演

 これまでに何度もドラマや映画で描かれてきた名探偵・金田一耕助に長谷川が初挑戦。「金田一耕助の役は、映画やドラマで歴代さまざまな俳優さんが演じてこられて、そこに自分の名前も連なるのだと思ったらとてもうれしくなりました。イギリスでいえば名探偵シャーロック・ホームズが知られているように、金田一耕助といえば日本における代表的な名探偵シリーズ。今回“金田一アクター”の一人になれた喜びをかみしめながら、俳優としてこれほど光栄なことはないなと身が引き締まる思いでした」と語る。

 市川崑監督の「金田一耕助」シリーズが「大好きだった」という。そのイメージを抱きながら今回の台本を読んだところ、「こんなにしゃべるの?」とせりふの多さに一瞬、驚いたとか。

 長谷川「僕が演じる金田一は、ズバズバとものをしゃべるし、割とエキセントリック。でも、今回のドラマの金田一は原作に近い気がしました。新しい金田一耕助を作りたいという監督の思いもありましたので、これまでと全く違う金田一像を作れるのは魅力的。金田一は事件を解決に導く“ヒーロー”ではなくて、むしろ後半はヒールなんじゃないかとすら思えてきた。そこからふと、いま求められるヒーロー像って何なのかな、と考える機会にもなり、役柄を演じるうえでひとつの鍵になったとも思います」。

 従来の金田一耕助と決定的に違うのは、足元。「これまで金田一といえば下駄をはいているイメージだと思うのですが、僕はブーツをはいています。実は山の中を猛スピードで走るシーンがあって、『下駄で走るのはきついかなぁ』と監督に相談したら、『じゃ、ブーツにしましょう』って(笑)。『下駄じゃなくていいんだ!?』と、こちらが少し拍子抜けしたほどです」と裏話も明かした。

 長谷川は、文学座出身で2002年に舞台『BENT』に抜てきされ、その後『カリギュラ』『ヘンリー六世』など多くの蜷川幸雄演出作品に出演。2008年よりドラマにも出演するようになり、2010年にNHKのドラマ『セカンドバージン』で大ブレイク。以降、テレビドラマ、映画、CMと幅広く活躍しており、『鈴木先生』『家政婦のミタ』『MOZU』など、印象的な役柄を多数演じている。

 今年の活躍ぶりにも得意淡然(物事がうまくいっているときは淡々と謙虚に)。きっと失意泰然(うまくいっていないときは落ち込まずに堂々と構える)。そして、俳優の仕事が本当に好きなのだと感じさせることも言っていた。

 長谷川「今回、金田一耕助を演じてみて、すごく“探偵”に魅力を感じましたね。探偵って魅力的じゃありませんか? もし自分が俳優でなければ、探偵になりたかったかもしれません(笑)。変装できたり、どこかアウトローだったり、そんなイメージがあって『すてきだなあ』と思ってしまいました」。

■『獄門島』あらすじ
 終戦直後、瀬戸内の孤島を訪れた金田一耕助(長谷川博己)。僧の了然(奥田瑛二)の案内で島の実力者・本鬼頭家にやってきた金田一は、そこで美しい女性・早苗(仲里依紗)と出会う。さらには島に似つかわしくない奇抜な風体の3姉妹にも。そしてある晩、末妹の姿が消える。封建的な島で繰り広げられる怪奇な連続殺人の謎に金田一が挑む。