【直虎】父親役・杉本哲太、「時代が違っても娘を愛する気持ちは一緒」

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NHKで放送中の大河ドラマ『おんな城主 直虎』主人公・直虎の父・井伊直盛を演じる杉本哲太(C)NHK

 NHKで放送中の大河ドラマ『おんな城主 直虎』(毎週日曜 後8:00 総合ほか)で、主人公・直虎(柴咲コウ)の父、井伊直盛を演じている杉本哲太。大河ドラマは『春日局』(1989年)、『翔ぶが如く』(90年)、『信長 KING OF ZIPANG』(92年)、『元禄繚乱』(99年)、『龍馬伝』(2010年)に続き、6作目となる。

第9回「桶狭間に死す」より。尾張の織田攻めへと向かった直盛は…

 「『翔ぶが如く』は中村半次郎(桐野利秋)、『信長』は丹羽長秀、『元禄繚乱』では不破数右衛門と、わりと強い武将、男らしい人物の役をいただくことが多かったのですが、今回はちょっと違う役をいただいて、新たなやりがいを感じました」と話す。

 本作の直盛は、井伊家の当主ではあるけれど、「上からはたたかれ下からは突き上げられ、まるで中間管理職のよう。家でも、しっかり者の妻・千賀(財前直見)には言い返せず、自由奔放な娘のストレートな物言いに戸惑う、という(笑)。ストレスで胃がキリキリ痛んでいそうな、優柔不断で答えが出せない雰囲気をうまく出せたらいいな、と常に意識していました」。

 たたいてくる「上」とは主に祖父の直平(前田吟)。そのさらに上には今川義元(春風亭昇太)がいる。「下」とは今川家への対応をめぐって対立する家臣たち(吹越満、苅谷俊介、でんでん、筧利夫)。その舵取りに日々苦心し、愛する娘を出家させるしかなく、許婚と添い遂げる幸せを奪ってしまった苦悩。直盛のストレスは察するに余りある。そんな彼にとっての救いは、守るべき井伊谷そのものだった。

 「岩手に作られた井伊谷のオープンセットや、浜松にある井伊谷城址、棚田でのロケを通して、井伊谷はこんなに美しい自然に恵まれたところだったんだな、こういう土地を治めていた殿だったんだな、と直盛に思いを馳せることがありました。井伊谷の人たちとも密着した領主だったんじゃないかな」。

 第3回の放送で、井伊家の存亡をかけ、義元に謁見(えっけん)するため駿府へ行った娘が無事帰還した時に、待ちきれず川を歩いて渡って駆け寄り抱きしめる姿に、直盛の娘への深い愛が込められていた。

 「あのシーンは、台本上には『抱き合う』と書いてあっただけで、撮影現場で急きょ川を渡ることになりました。溺愛ぶりが伝わったかなと思います。時代こそ違いますが、娘を愛する父親の気持ちは現代と変わらない、そう思って演じました。直盛は今川軍に従った桶狭間の戦いで命を落としてしまうのですが、残していく娘に、そうですね…少女時代の直虎と一緒によく野駆けをしたという設定になっていたので、何かの折に、父と一緒に遊んだ記憶を思い出してもらえたらいいですね」。