『モアナと伝説の海』日米“ディズニー・ヒロイン”対談 アウリ・カルバーリョ&屋比久知奈

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ディズニー・アニメーション『モアナと伝説の海』日米のモアナ声優が対面(左から)アウリィ・カルバーリョ、屋比久知奈

 世界中で公開されているディズニー・アニメーションには、英語版(オリジナル)の字幕上映だけでなく、各国の言語による吹き替え版も上映される。『アナと雪の女王』の公開時に、主題歌「Let It Go~ありのままで~」を各国でエルサ役の声優を務めたアーティストが歌ったものをつなぎ合わせた動画が公開され、「まるで1人の人間が歌ってるみたいだ」と話題になった。最新作『モアナと伝説の海』(3月10日公開)の主題歌「どこまでも ~How Far I’ll Go」でも主人公モアナ役のアーティストによって同様の動画が制作され、またも世界を驚かせた。このたび、英語版のアウリィ・カルバーリョと日本版の屋比久知奈が米ハワイで初対面。2人ともこの作品で見出された新星だ。「人生を変えた」『モアナと伝説の海』との出会いについて、語った。

【動画】『モアナと伝説の海』主題歌24ヶ国語Ver.

■日米の新星が物語に命を吹き込む

――映画『モアナと伝説の海』の主人公・モアナに抜てきされて、人生変わった?

【アウリィ・カルバーリョ】イエスよ。間違いなくね。私はいま16歳なの。14歳の時に、この映画の仕事が始まったわ。だから、モアナと一緒に、私も成長したようなものなの。自分がディズニーのヒロインを演じることになるとは、夢にも思っていなかったけど。モアナが海に選ばれ、愛する人々を救うべく運命づけられていたように、私もそうなるべき自分になった。演技をすること、歌うことが大好きだし、これからもそれを仕事にしていけることを望んでいるわ。モアナとともにする旅が私に運んできてくれるどんなことも楽しんでいるし、永遠に感謝するわ。

【屋比久知奈】私もまさか自分がこういう状況になるとはまったく思っていなかったので、本当に幸せです。私は22歳ですが、モアナと一緒にスタートを切って、冒険の旅に出ているような気持ちです。これからが本当に楽しみ。私も演技をしたり、歌を歌ったりするのが大好き。しかも、今回、初めて声優をやらせていただき、実は悔しい思いもいっぱい残っているんです。もっともっと勉強したいという意欲に変えて、自分自身を磨いていきたい。いろんなことに挑戦して、皆さんに何かを届けられる表現者になれるように、頑張ります。

――モアナはどんなキャラクター? どう演じようと思った?

【アウリィ】モアナはとても強くて、自立心にあふれた女の子。彼女は、家族に愛され、家族を愛する、そう育てられたの。そして、愛する人たちを守るために行動しなければならなくなった時に、彼女はそれをするわけ。愛のために何かを犠牲にすることをいとわないし、それでいて謙虚で、だから美しい。私は彼女のそういうところに感情移入したわ。私がこの役を終えた時、私の家族は私のことを誇りに思ってくれるに違いない。だから、私は、家族のことを思いながらモアナを演じたの。

【屋比久】確かに、モアナは自立していて心が強い。でも、その中に、迷いや不安、弱さも見え隠れして、とても人間っぽい。そこがより共感できるところだと思いました。一人で立っているのではなく、心の中に支えてくれる家族がいたり、成しとげたい強い思いがあったりして、困難を乗り越えていく。映画をご覧になる方々にも、人とのつながりがあるから強くなれる、ということを感じていただけたらいいなと思います。あれ? なんで私、泣いているんだろう(笑)。

 話しているうちに、屋比久の大きな瞳から涙がこぼれ落ちていた。彼女は、ディズニー・ヒロインの日本版声優として、史上最大規模で実施されたオーディションでモアナ役を射止めたシンデレラガール。沖縄で生まれ育ち、この春、琉球大学法文学部を卒業。本作で本格デビューする新人だ。吹き替えや主題歌のレコーディング、それに至るまでのレッスンも含め、初めて経験することばかり。ハワイに渡航し、アウリィと一緒にインタビューに応えていること自体が「冒険」だと言っていた。感極まって、涙腺が刺激されるのも無理はない。

 一方、アウリィはハワイ出身でオアフ島にあるカメハメハ・スクールズ・カパラマ校に通う。学校ではグリー・クラブに所属していたものの、エンターテインメント業界での経験はゼロだった。もともとモアナ役を目指していたわけではなく、以前、まったく別のイベント用に提出した応募ビデオで歌っていたのを、キャスティング・ディレクターが覚えていて、試しに本作のオーディションを受けてみないかともちかけたのがきっかけ。天然の原石のような才能を見出され、モアナに決定した。

――本作は、モアナが家族や島を守るために冒険に出て、彼女自身も成長する物語ですが、もし続編があったら、モアナにはどんな恋愛をすると思いますか?

【アウリィ】もし『モアナと伝説の海2』があったら…。それは、私たちが願っていることでもあるけれど(と屋比久に合図を送り)、モアナはきっと、自立した優しいパートナーを欲しがると思う。モアナは、今回の作品で描かれる旅をとおして、大きく成長するわ。しかも、それで終わらない。人は常に成長し、変わっていくものだと思うの。新しいことを学ぶこともできるわ。だから、彼女は、自分と一緒に同じように成長し、彼女のことを愛するパートナーを欲すると思う。

【屋比久】モアナが少し甘えられるような男性でもいいのかな、って思う。ちょっと弱い自分もさらけ出せるような、頼れる人と出会えるといいな。

【アウリィ】私たちは、自分が求めている男性のことを話していると思う(笑)。

【屋比久】そうね、間違いなく(笑)。

――せっかくなので、アウリィから日本のファンへメッセージをお願いします。

【アウリィ】正しく言えるといいんだけど、「(日本語で)モアナを見てね!」。大丈夫だった? 練習してきたの(笑)。(この映画は)老若男女を問わず、どんな人にとってもすばらしいストーリーです。本当の自分が何者なのを知るという普遍的なテーマがあり、どんなに困難があっても、自分が行きたいと感じるところへ向かって、出かける勇気を与えてくれる作品。皆さんがそれをエンジョイしてくれるのを期待しているわ。

――その日本語はいつ練習していたの?

【アウリィ】「(日本語で)私は少し日本語を話します」。私の母は少し日本語を話せるの。

――ぜひ、日本に来てください。

【アウリィ】トモナ、あなたが帰る時に、私を一緒に連れていって(笑)。

【屋比久】私は沖縄に帰るけど、いいの?

【アウリィ】いいわ。

【屋比久】今回、初めてハワイに来て思ったのだけれど、沖縄とハワイはとても似ているわ。海と空が近くて。

【アウリィ】本当に? OKよ。なんだか、とても興奮してきたわ。

 残念ながら、アウリィの来日はいまだ実現していないが、『モアナと伝説の海』は3月10日公開。アウリィの声が聞ける字幕版、屋比久の声による日本版の上映あり。