柏木由紀&渡辺麻友が「UFO」 阿久悠トリビュート盤に吉田拓郎も参加

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ピンク・レディー「UFO」をカバーした柏木由紀&渡辺麻友(C)AKS

 没後10年(8月1日)、作詞活動50年(11月5日)、生誕80年(2月7日)のトリプルメモリアルイヤーを迎えた稀代の作詞家、阿久悠さんのトリビュートアルバム『地球の男にあきたところよ~阿久悠リスペクト・アルバム』(11月15日発売)の参加アーティストが発表された。AKB48の柏木由紀&渡辺麻友がタイトルナンバー「UFO」をカバー。阿久さんの未発表詞「この街」には吉田拓郎が曲をつけたことも明らかになった。

【動画】柏木由紀&渡辺麻友「UFO」レコーディング&インタビュー

 本作は、阿久さん作詞の名曲カバー11曲、未発表詞に曲をつけた新曲2曲の計13曲を収録する。新妻聖子は「ジョニィへの伝言」(ペドロ&カプリシャス)、元アンジュルムの田村芽実は「ロマンス」(岩崎宏美)、斉藤和義は「たそがれマイ・ラブ」(大橋純子)をカバー。「UFO」を歌ったAKB48の柏木と渡辺は「2人で本当に息をぴったり合わせようと、心を通わせながら猛練習しました。ピンク・レディーさんの『UFO』をリスペクトしつつ、どこかに私たちらしさが散りばめられていると思うので、恐縮ではありますが、比べて聴いていただけると光栄です」と笑顔をみせた。

 このほかにも、福山雅治の「勝手にしやがれ」(沢田研二)、徳永英明の「あの鐘を鳴らすのはあなた」(和田アキ子)、玉置浩二の「時代おくれ」(河島英五)、森進一の「熱き心に」(小林旭)の既存のカバー音源も盛り込まれる。

 アルバムのラストを飾る新曲「この街」は、吉田拓郎が作曲を担当した。阿久さんと吉田のコラボレーションは、1978年に石野真子へ提供した「狼なんか怖くない」や「わたしの首領(ドン)」以来、39年ぶりのこと。阿久さんの「人間は夢みて生きるもの」というメッセージに、これぞ“拓郎節”というようなメロディーを付け、昨年デビューした若手ボーカリスト・林部智史に託した。

 レコーディングには吉田も立ち会い、歌い方をアドバイス。林部は「これからの歌手人生の中でも、このような機会はまず経験できないこと」と感激し、「『この街』のメッセージを、僕が伝えていけるように、歌手として成長できたらと思います」と誓った。

 アルバムのオープニングを飾る未発表詞「いずこ~ふたたび歌を空に翔ばそう」は、リリー・フランキーが朗読。BGMは16歳の天才ピアニスト・奥田弦が作曲・演奏した。リリーは「阿久さんがまだどこかで本当は創作されていて、それをこっそり出してきたような、そんな気がして、すごくうれしい気持ちになりました」と喜び、奥田は「阿久悠さんの詞が頭の中に入った瞬間にメロディーラインが浮かんできて、歌詞ひとつでこんなに訴えられるんだということに感動しました」とコメントした。

 生産限定盤には、全184ページにも及ぶ別冊BOOKを同梱。作詞家の阿久さんのパートナーである作曲家、ディレクターからの貴重な証言をまとめたもので、小林亜星、大野克夫、森田公一の作曲家3氏、作詞家デビュー「朝まで待てない」(ザ・モップス)のディレクター武田京子氏、沢田研二の一連のヒット曲を手がけた木崎賢治氏へのロングインタビューが掲載されている。

 さらに、アルバムの制作ノートとして、各収録曲の解説および今作で「UFO」をカバーした柏木&渡辺のレコーディング直後のインタビューも収録。1997年に通販限定で発売された、作詞家30年記念のCD14枚組BOX『移りゆく時代 唇に詩 阿久悠大全集』の別冊解説書に掲載された阿久さんの4万字インタビュー(文・構成:北沢夏音)も再録される。

■参加アーティストコメント(収録曲順)

▽リリー・フランキー/「いずこ~ふたたび歌を空に翔ばそう」(未発表詞・朗読)
阿久悠さんの未発表の詞が朗読できて本当に光栄に思います。
歌謡曲が、カッコよく、文学的で、楽しいものだと
教えてくれたのが阿久悠さんです。
これからも、阿久さんの歌はずっと歌い継がれていくと思いますが、
こうして、まだメロディーのついていない言葉が出てきたのは、
阿久さんがまだどこかで本当は創作されていて、
それをこっそり出してきたような、そんな気がして、
すごくうれしい気持ちになりました。

▽奥田弦(未発表詞「いずこ~」朗読BGM「空色の歌」作曲・演奏)
阿久悠さんの詞が頭の中に入った瞬間にメロディーラインが浮かんできて、
歌詞ひとつでこんなに訴えられるんだということに感動しました。
リリーさんが歌うように詞を読み上げ、それにあわせて演奏していくことが、
よい体験になったと思います。

▽柏木由紀&渡辺麻友(AKB48)/「UFO」
2人で本当に息をぴったり合わせようと、心を通わせながら猛練習しました。
ピンク・レディーさんの「UFO」をリスペクトしつつ、
どこかに私たちらしさが散りばめられていると思うので、
恐縮ではありますが、比べて聴いていただけると光栄です。

▽新妻聖子/「ジョニィへの伝言」
「ジョニィが来たなら伝えてよ 2時間待ってたと」
こんな斬新な歌い出しはなかなかありません。
いかようにも物語を想像できる設定の豊かさ。
歌詞が十分に語ってくれるので、私はその流れに
身を任せてレコーディングをさせて頂きました。

▽徳永英明/「あの鐘を鳴らすのはあなた」
女性アーティストの名曲をカヴァーさせて頂いたVOCALISTシリーズの中で、
「あの鐘を鳴らすのはあなた」の希望に満ちた歌詞とメロディーはまさに名曲。
残念ながら、阿久悠さんとは直接お会いしたことはないのですが、
今回トリビュート・アルバムに選曲して頂き、光栄でした。

▽田村芽実/「ロマンス」
「ロマンス」の歌詞には、強い女性でありながらも弱い部分が見え隠れする、
そんな女性の感情が表現されていて、とても魅力的だなと感じました。
歌を通して時代を変えようとされていた阿久悠さんの世界、そして、
平成版の「ロマンス」を感じていただけたらうれしいです。

▽曽我部恵一(サニーデイ・サービス)/「青春挽歌」
阿久悠さんの歌詞で印象的なのは、ピンク・レディーのもの。
物心ついたばかりの心にもそのアナーキーさは届いた。
音楽の自由さ、好き勝手さを知った初めてだっただろう。
今回「青春挽歌」を歌わせていただき、決められた字数などの制限の中、
精神を遠く高く飛ばすための実験性に溢れていることに気づいた。
それと、口に乗ったときの気持ち良さ。
これがなければ、どんな実験性も意味はない。

▽浜田真理子/「舟唄」
「舟唄」はポルトガルのファドをイメージして歌いたい。
そのことを久保田麻琴さんに伝えたら、
バイオリンの喜多直毅さんと12弦ギターの笹久保伸さん、
そしてベースの加瀬達さんを誘ってくださいました。
録音を終えた時、喜多さんが「この店に行ってみたいですね」と言いました。
それは北国にあるかもしれないし、日本海側にあるような気もするし、
外国かもしれない。どこにでもあるようでどこにもない。
そんな幻の酒場を歌った歌なのかもしれません。

▽林部智史/「この街」(未発表詞・新曲)
未発表の詞「この街」は曲が出来上がる前に読ませていただきました。
率直に素敵な詞だと思いました。いつの時代も人間という存在は儚く、
それでいて尊い存在なんだなと感じました。
阿久悠さんの伝えたいメッセージが、吉田拓郎さんの創る曲の世界観と
合わさった時、まるで元からあったかのような、素敵な曲になりました。
実際にレコーディングにも拓郎さんに来ていただき、歌い方のアドバイス
などをしていただきました。
これからの歌手人生の中でも、このような機会はまず経験できないことだと
思います。「この街」のメッセージを、僕が伝えていけるように、
歌手として成長できたらと思います。