福士蒼汰が語る、25歳の今「役者という仕事を選んでよかった」

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30代に向けて「唯一無二の存在になりたい」と語る福士蒼汰 (C)ORICON NewS inc.

 「仮面ライダーフォーゼ」(テレビ朝日系)で主演デビューをして以来、映画、ドラマ、舞台へと活躍の場を広げ、着実に俳優としての成長を遂げてきた福士蒼汰(25)。人気漫画を実写化した主演映画『BLEACH』(公開中)では、激しい戦いにもほぼノースタントで挑むなど、アクション俳優としても存在感を示している。「30代に向けて、唯一無二の存在になりたい」と穏やかな笑顔の裏側に、熱い想いをみなぎらせる福士の“25歳の覚悟”を聞いた。

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 幽霊が見えること以外は普通の高校生・黒崎一護(福士)が、死神を名乗る謎の少女・朽木ルキア(杉咲花)から“死神の力”を与えられ、想像を絶する戦いに身を投じていく姿を描く本作。メガホンを取るのは、福士が手塚役として出演した『図書館戦争』シリーズの佐藤信介監督。さらにキャスト陣にも『無限の住人』の杉咲、「仮面ライダーフォーゼ」以来の共演となる吉沢亮など、自身にとって「ひとつ一つの積み重ねが今につながっている」と実感できるメンバーが顔をそろえており、「そういった縁はすごくうれしいです」と喜びをかみしめる。

 「週刊少年ジャンプ」を代表する金字塔漫画が原作とあって、一護役への抜てきは「プレッシャーもありました」と告白。「原作を読みあさって、アニメのイメージも参考にしました」と研究を重ね、「地毛をオレンジにしたい」と自ら志願した。

 アクションが大きな魅力の一つとなり、CGで描かれる悪霊・虚<ホロウ>との戦いに加え、赤髪の死神・阿散井恋次(早乙女太一)と一護による刀でのガチンコ勝負も見どころだ。「自分はアクションが大好きです。でも、常に自分のイメージするアクションに近づけることができているのかと、不安や恐怖もあります」と意外な一言。「小中学校でバスケットボールをやって、高校ではダブルダッチ部に入って。もともと身体を動かすことは好きです。アクションはやるたびに『またやりたい、もっとやりたい』と思うし、毎回新しい楽しさがあります」と奥深さにハマっている。

 最近は“アクションの福士蒼汰”という評価も高まり、ムック本「映画を進化させる職人たち」(洋泉社刊)では、“日本アクションの今、この俳優を観ろ”特集において、佐藤健、綾野剛、岡田准一らと並んで名前を挙げられた。期待を寄せられていることに「そういう見られ方をしていることは新鮮でした」と素直な思いを口にしつつ、「せっかくそう見ていただけるなら、もっとアクションを極めたいと思いました。上手な人はたくさんいるので、負けていられない。日本には“アクション俳優”と呼ばれる存在が今はあまりいないと思うんです。アクション俳優がいてもいいのかなと思います。常に武術、格闘技の訓練は続けています」と意欲をみなぎらせる。

 アクションにも磨きをかけながら、俳優道を邁進してきた。初主演を飾った「仮面ライダーフォーゼ」は大きな転機となり、「ゼロだった役者としての自分を、1にも2にも成長させてくれた作品です。CG、アクション、ドラマ、アフレコありと、いろいろなジャンルに挑戦できる作品ですし、イベントでは子どもたちやお母さん方の前に出て話をすることもあって。そんな経験をできる作品はなかなかない。自分の役者としてのベースすべてを作ってくれました」と感謝しきりだ。

 それだけに、「仮面ライダーフォーゼ」以来のタッグとなった吉沢との共演も喜び「2人で『背中合わせで戦うシーンとか、よくやったよね。懐かしいね』と話していたんです」とニッコリ。「亮くんの佇まいが、すごくすてきで。どの作品を観ても、その世界をきちんと生きていて、地に足がついている。亮くんもそうですが、同世代の方たちには魅力的で個性的な人が多い。刺激を受けることも多いです」。

 同世代からの刺激を明かす福士も、今年5月に25歳となった。「それまでそんなに年齢を意識していなかったのですが、25歳になった時に『ここから30歳までは速いかもしれない』という感覚になって。より密度を濃くして生きていかないと、あっという間に30歳になると思ったんです」と心境にも変化があった。「17歳からこの仕事を始めて、がむしゃらに走ってきました。25歳になったタイミングに、『ずっとアウトプットをしてきたけれど、もっとインプットしなければいけない』と熟考することができました」。

 30代に向けて「唯一無二の存在になりたい」と真摯な眼差しで“覚悟”を明かす。「自分の魅力や強みを増やしていって、『福士蒼汰にこの役をやらせたい』と思ってもらいたい。そしてそれをきちんと体現していきたい。今は修行です」と言いつつも、「役者って、人生を楽しめる生き方だと思うんです。役者という仕事を選んでよかったなと思います」と、今が楽しくて仕方がないといった様子。「今回演じた一護は、自分とかけ離れているからこそ『また演じてみたい』と思えるほど大好きなキャラクターになりました。人間として魅力的になれたら、役者としてもさまざまな色が見えてくる気がしていて。おもしろいです」と役者業への興味は尽きない。貪欲に、好奇心いっぱいに突き進む福士蒼汰のこれからが、ますます楽しみになった。

(文/成田おり枝)