50歳を迎えた大西結花、長く続けている芸能活動の秘訣に「私は万年ビリの方だったから」

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「50th Birthday Live anniversary」を行った大西結花

 1984年にテレビドラマ『家族の晩餐」のヒロインとして芸能界デビューした大西結花。その後『スケバン刑事III 少女忍法帖伝奇』で全国的な人気を得ると、アイドルとして歌にドラマに活躍を見せた。そんな大西も7月6日に50歳を迎え、14日には初のアコースティックライブを敢行。「もっとも大切にしていた」という“歌”をメインにさらなる飛躍を誓うと共に、これまでの芸能生活を振り返った。

【動画】ライブで往年の曲を歌い上げた大西結花

 大西がデビューした1984年は、斉藤由貴、浅香唯、中山美穂、南野陽子ら大活躍したアイドルたちが同期にいる黄金世代だ。大西自身も事務所に所属してすぐに受けたドラマのヒロインオーディションに合格すると、立て続けに映像作品の出演が決まるなど、順風満帆な芸能生活のスタートだと思われたが、本人は「松田聖子さんが大好きで、かわいい衣装を着たアイドル歌手になるのが夢だった」と、演じることがメインとなったデビュー当時に、やや違和感があったことを明かす。

 それでも、デビュー2年目に「アラベスク・ロマネスク」で念願の歌手デビューを果たす。しかし、大西は「小さい頃からアイドル歌手になりたいと思っていた夢がかなったのに、いただいた曲がどうしても当時の思い描いていたイメージと違ったため、あまり好きになれなかったんです。ステージに立っても楽しくないし、衣装も微妙だったので」と告白する。

 さらに、ドラマ、レコーディング、歌、ドラマ……という怒涛のスケジュールにプラスして、アイドルという立場ゆえの制限されたプライベートにより、大西は「いつ辞めてもいい」とまったくアイドルに固執しなくなっていたという。『スケバン刑事III 少女忍法帖伝奇』で知名度も上がり、ブレイクしたときでも「ずっと続けていくつもりがなかった」とあっけらかんと話す。

 その証拠として、デビュー当時事務所から提示されていた5年契約を4年にしてもらい、20歳を前に辞めるつもりだったという。「スカウトされて、アイドルになるという夢はかないそうだったので、次は学校の先生になりたいという夢をかなえようと思っていました。だから10代でアイドルを辞めるつもりだったんです。そうしたら、この4年契約はこちらから申し出ない限り、自動継続というものだったらしく、気がついたら延長されていました(笑)」。

 気づいた時点では23~24歳ぐらいになっていたという大西。そこからは歌やドラマをマイペースで続けていった。あれだけ「辞めよう」と思っていた芸能活動も、この時期以降はまったく迷いがなかったという。その理由を「意外とまじめだったんです」と冗談ぽく語っていたが、長く続けてこられた秘訣については「周囲の人たちのおかげ」と感謝を述べつつも、「しんどくならなかったというのが大きな要因ですかね」と答える。

 続けて「私の同期はすごく華やかな世代だったのですが、結構私はみんなと仲が良かったんです。それは、私が万年ビリの方にいたからじゃないかなと思っています。いつもトップを争っていたなら、その位置を守らなければいけないというライバル意識が出てしまったのかもしれませんが、私にはまったくそういう思いがなかった。のんびりやらせていただいていたのが、ここまでマイペースでやってこられた理由かもしれませんね」と笑顔で語ってくれた。

 大西と言えば“女優”というイメージが強いが、本人はブレることなく“歌の仕事”が芸能活動の中心にあるという。50歳になった現在も“歌”が一番やりたいことであり、なかでもライブへの思いは強い。7月14日に行われた「50th Birthday Live anniversary」では、自身初のアコースティックスタイルでのライブで、往年の曲を歌い上げた。この年齢になって、歌うことへの理解も深まっており、あまり良い印象を持っていなかったと語っていたデビュー曲「アラベスク・ロマネスク」も、いまではアレンジを変えたりしてお気に入りの曲になっているという。

 「いま一番の目標にしていることは、大人の方々が楽しんでくださるようなライブをすること。年々、ジャズなどの魅力もわかるようになってきたので、『ブルーノート』や『コットンクラブ』のようなスペースで、名前を出してお客さんが入ってくれるような歌い手になっていければと思っています」。

 「アイドル時代は、経験したことがない世界を見ることができましたが、あの頃に戻りたいと思ったことはありません。いまが一番充実しています」と笑顔で語った大西。大嫌いだったというミュージカルにも意欲をみせるなど、向上心は尽きない。大西を見ていると、年を重ねることは「楽しいことなんだ」とつくづく感じさせられる。(取材・文:磯部正和)