【TBSアナウンサー×「ラジオ」Vol.2 笹川友里】身も心も“すっぴん”で私生活も自然にトーク

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ラジオへの思いを語ったTBS・笹川友里アナウンサー (撮影/近藤誠司) (C)oricon ME inc.

 6月11日から17日に実施された個人聴取率調査(ビデオリサーチ首都圏ラジオ聴取率調査)で見事トップを獲得し、2001年8月から102期連続(17年間)という大記録を達成するなど、ラジオ業界では一人勝ち状態のTBSラジオ。そんな同局の特色のひとつとなっているのは、テレビとラジオの両方の放送局を持つ「ラテ兼営」という点。普段テレビでよく見るアナウンサーの意外な一面が、「ラジオを聞けば、見えてくる」と好評を博している。

【フォトギャラ】満面のスマイル! ラジオ愛を語る笹川友里アナ

 そこで今回、TBSラジオで番組を担当しているアナウンサー陣を対象に、テレビとは違ったラジオの魅力を聞くリレーインタビューを敢行。第2回は、2014年のアシスタントディレクター(AD)からアナウンス部への転属、昨年12月にフェンシングの太田雄貴選手(32)と結婚したことが話題となった笹川友里アナ(27)。『王様のブランチ』をはじめ、テレビでもおなじみの顔となっている笹川アナだが、アナウンサーデビューは“ラジオ”。現在担当する『笹川友里プレシャスサンデー』(毎週日曜 前6:00~9:45)では“すっぴん”で放送しているそうだが「その方が、心の中もすっぴんでいられるかな…なんてことを今思いつきました」と茶目っ気たっぷりに話す。そんな笹川アナが語る、自身の原点でもあるラジオの魅力とは…。

■異例の披露宴場から中継出演 結婚発表を機に「今まで以上に何でも話せる」

――日曜朝のワイド番組『プレシャスサンデー』9代目パーソナリティーとして4年目に突入し、豊田綾乃さんの歴代最長(3年半)も見えてきました。

 ラジオは最初からご縁があってすごく大好きな現場で、『プレシャス』は自分の基礎を築いてくれた場所です。今でも先輩方と比べると流ちょうには話せませんが、最初の頃の自分を思い返すと、一行読むことすら緊張で…本当に必死でした。ラジオは映像がなく声がダイレクトに伝わりますし、日曜の朝という時間帯も考えて、聞き心地がいい番組にしたいなと考えていたら、あっという間に4年目に突入していました(笑)。

――『プレシャス』がスタートした当初、プレッシャーはありましたか?

 当時は初めての仕事が多く、スケジュールも詰まっていて、気持ちにも余裕がない状態で、どうにか日曜日、ラジオブースにたどり着くという感じでした(苦笑)。パーソナリティーは私だけなので「ひとりでやらなきゃ」と抱え込んでいたのですが、ある時にジェーン・スーさんから「ラジオは、みんなで作るものだから」と言っていただいて、ハッとしました。おかげさまで、だいぶゆとりも出てきて、最近は日曜の朝に合ったトーンでお届けできているかなと思っています。

――そんな状態で、約4時間の番組を引き受けたのですね。

 (かみしめるように)やっぱりラジオの仕事はやりたいです。ラジオはスタッフが特色や私の個性を引き出そうと力を尽くしてくれますし、リスナーのみなさんも寄り添ってくれるので、TBSアナウンサーはみんな、何かひとつでもいいからラジオに関わりたいと思っているんじゃないでしょうか。すごく愛のあるメディアですよね。私にとっても『プレシャスサンデー』が1週間の分岐点のような、リフレッシュの場になっていますし、リスナーのみなさんがすごく温かいので、本当は私がみなさんを元気づけないといけないのに、逆に私が元気をいただいて、月曜から頑張るぞという気持ちにさせてもらっています(笑)。

――今年4月22日の『プレシャス』は、その日が太田雄貴さんとの披露宴だったため、会場から中継で電話出演されていましたね

 あれも私が日取りミスをしたせいで、スペシャルウィークに披露宴をやるということになってしまいました(苦笑)。それでも編成、プロデューサーを含めた、みなさんで検討してくださり「披露宴やってきていいよ」と言ってくださって、後輩の宇垣(美里)アナに代打パーソナリティーをやってもらいました。披露宴会場からの中継もおこがましいと思ったのですが、式場で写真を撮っている時間帯と番組の放送時間が重なっていたので、その臨場感をリスナーのみなさんに報告したら?と提案をいただいて…。そんなことをやらせてもらえるのも、ラジオならではです。アットホームな雰囲気に感動しました。

――結婚してからの『プレシャス』では、自然に旦那さんの話が出てくる印象を受けます

 そうですね。交際しているときよりも、やはり結婚してからの方が話しやすいのは事実です(笑)。博多大吉さんと『たまむすび』でご一緒していた時に、「主婦目線の話もできるし『旦那さんが~』という話も素直にできるから、笹川さんは結婚した方が楽になるタイプだよ」と言っていただいたのですが、本当にその通りで、特にラジオの仕事が楽になりました。リスナーのみなさんが、生活のちょっとしたエピソードを寄せてくれた時にも「ウチの夫もそうなんですよ」って言えますし…。今まで以上に等身大の自分でリスナーのみなさんと一緒に話している感覚が強くなりました。

――ご主人はラジオでご自身の話が出てくることに、どんな反応をされていますか?

 夫は早起きした時にしか聞いてないのですが、夫のお父さん・お母さんが聞いてくれています。私が家事での失敗談などを話すと、放送後に「友里ちゃん、この間失敗しちゃったんだね。でも大丈夫だよ。元気出して」といった励ましの連絡をくれることも(笑)。私の母親もいつも聞いているのですが、番組の中で私が何かエピソードを話すと、その5秒後くらいに「えっ、そうなの?」というLINEがきて、「本番中だけど…」って思ったりしています(笑)。そういえば、私の母はTBSラジオに出演させていただいたこともあって。博多華丸さんとご一緒していた『ザ・トップ5』でも、私の担当の最終回にサプライズでスタジオに来ましたし、この間の『プレシャス』の披露宴の放送にも声で出演しまして…、あと1回くらいはきっと出てくるのではないでしょうか(笑)。

■大沢悠里、安住紳一郎…大先輩アナとの交流 華大との共演経て感じるラジオの魅力

――昨年12月31日放送のラジオ特番『勤続20年! 安住紳一郎 感謝と恨みの2017』では、安住紳一郎さんから『プレシャスサンデー』での失敗談を暴露されていました。

 まさに、その話をしようと思っていました。安住さんはラジオでもテレビでも尊敬する先輩なのですが「ここがおもしろい」という瞬間を切り取る天才です。『安住紳一郎の日曜天国』(にち10)でのトークでは、アナウンス部の先輩方の話や後輩の話もたまに出てくるのですが、まさか私は切り取られないだろうと思っていたら…光栄なことに取り上げていただきました(笑)。

 改めて経緯をお話しすると、『プレシャス』でリスナーの方へのプレゼントをお知らせする時に、私が「種無しブドウ」を「皮なしブドウ」と間違えてしまって(笑)。それを『プレシャス』直後の朝10時から放送される『にち10』のスタンバイをしながら聞いていた安住さんが、番組で少し話されたんです。しかも、誤って読んだ「皮なしブドウ」も滑舌があいまいだったため、安住さんには、「顔無しブドウ」と聞こえてしまって。「千と千尋のカオナシのようなブドウ」を彷彿させてしまったという…。ただ、そんな自分のミスでも、安住さんが番組で話してくださるのはうれしいことでしたね。

――『にち10』では、その週に起きたニュースを読む「さばいてにち10」の担当をされていました。

 「さばいてにち10」での経験はもちろん、放送が終わってからの反省会がとても勉強になりました。安住さんの番組はチーム感がすごくて、音声を調整してくださるミキサーの方なども全員入って、みんなで反省会をなさるんですよ。ああいう温かさがあるから、リスナーも一体になれる番組ができるのだなと実感しました。スタッフさんはもちろん、リスナーのみなさんの巻き込み方も素晴らしくて、いつも番組を聞きながら「パーソナリティーの理想形はこのリスナーとの距離の近さだな、いつかああいう風になれたらいいな」と思っています。

――アナウンサーデビューは『大沢悠里のゆうゆうワイド』のニュース読みでした。

 それも本当にご縁ですよね。悠里さんがまだ朝の帯をやっていらっしゃる時代で、ニュースを読みに伺うと「私、悠里(ゆうり)さん。あなた、友里(ゆり)さん」と言ってくださるのが、お決まりのやりとりでした(笑)。悠里さんからは、「ラジオで原稿を読む」ということの概念や考え方、例えば「ラジオはゆっくり読む」「時間を丁寧に言う」「いろんな状況の人が聞いている」といった、ベースの部分を教えていただきました。今でも本当におじいちゃんと孫みたいに仲良くしていただいていて、ご飯もよくご一緒しています。悠里さんはTBSアナウンサーの大先輩ですが、本当にいろんなアナウンサーに対する愛がすごく深い方だなと感じています。

――アナウンサーの先輩方との交流に加えて、博多華丸・大吉さんとそれぞれ別の番組で共演したということも大きな経験になりましたか?

 本当にそうですね。華丸さんと『トップ5』でご一緒した時は1年目の新人でしたので、ご負担かけるところも多かったと反省しています。それから数年経って、大吉さんと水曜日の『たまむすび』でご一緒させてもらいました。第5水曜の回には華丸さんも来てくれて、3人で放送することもあったのですが、ある時、華丸さんが「笹川さん、うまくなったねー」と言ってくださったことがあって(笑)。華大さんに関しては本当に感謝しかなくて、先日の結婚式も、「華大さんには来てほしい」と思って、乾杯のあいさつをしていただきました。いつまでも博多のお父さんとして見守ってくださっているなという気持ちです。

――アナウンサーとしていろんな経験を積んだ今考える、ラジオの魅力とは?

 テレビではディレクター、AD、放送作家…みなさんが作り上げてきたものをアナウンサーとして最終的にプレゼンするという役割が多くて、そこを求められているのだなと感じながらお仕事をさせてもらっています。それに対してラジオは、自分のパーソナルな部分を掘り下げてもらい、自分が思ったことをアウトプットできるメディアなので、局アナにとってラジオは稀有(けう)な時間ですね。これからもずっと何かしらの形で関わっていたいなと思います。

――もし自分の好きな内容のラジオ番組を放送できるなら、どんな番組をやってみたい?

 アナウンサー陣はTBSラジオに育ててもらっているので、内輪トークになりすぎないように気をつけながら、アナウンサーだけでしゃべる番組もいつかやってみたいです。私の同期は国山ハセンアナ、熊崎風斗アナ、小林由未子アナなのですが、この4人で番組をやってみたいというのは夢としてあります。いつか『プレシャス』で実現できるよう、頑張ります(笑)。

◆笹川友里(ささがわ・ゆり)1990年生まれ。日本女子大学を卒業後の2013年、TBSに入社。1年間のアシスタントディレクター(AD)業務の後、翌14年からアナウンス部に転属となる。『王様のブランチ』『人生最高レストラン』など、テレビでも活躍する一方で、アナウンサーデビューは『大沢悠里のゆうゆうワイド』など、ラジオともゆかりが深い。現在は『笹川友里プレシャスサンデー』に出演している。私生活では、17年12月に北京五輪銀メダリストで日本フェンシング協会の太田雄貴会長と結婚した。