小学生にブレイク「ペーパークラフト自販機」を公式が無料提供するワケ

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ゴミ箱をも再現の力作! ダイドードリンコの行う「ペーパークラフト自動販売機を作ろう」への応募作品

 “ダンボール自販機”を作ることが子どもたちの間で大流行している。自動販売機の“ボタンを押す→缶が落ちてくる”というアクションがシンプルでわかりやすく、子どもたちのハートをつかんでいるようだ。さらに、ダンボール自販機を説明する動画を動画投稿サイトやSNSなどに公開し、その動画を見て作りたくなるという連鎖反応もあいまって、動画数も再生回数も相当数だ。そんな中、『ペーパークラフト自販機キット』を無料で配布するのがダイドードリンコ株式会社だ。このような取り組みを始めた理由を、コーポレートコミュニケーション部・多田元樹さんに話を聞いてきた。

【写真】小学生がつくって自分流にデコった自慢の自動販売機集

■地域貢献の一環で、子どもたちのいる団体向けに“紙製自販機”を無料配布

 ダイドードリンコは、子どもが5人以上いる団体などに『ペーパークラフト自販機キット』として無償で提供している。

 「当社は国内飲料事業の売上のうち、自販機による売上が80%以上と特長的に高く、自販機を大切な資産と考えていたため、子どもたちの自販機への興味を深めたいという思いがありました。当時、段ボールを使った工作動画が動画投稿サイトで注目を集めているのを見て、『ペーパークラフト自販機キット』の企画を開始しました。紙なので、自由にデザインできるなどカスタムも自由。子どもたちの個性を引き出し、社会性を育む社会貢献活動としてスタートしました」(多田さん)

 実際に組み立ててみると大人でも童心にかえって工作を楽しめる本格派だ。できあがった自販機は、飲み物の疑似缶を補充でき、ボタンを押すと、飲み物が出てくる…という、自販機の仕組みをしっかり味わうことができるクオリティになっている。

 SNSを活用した個人応募も受け付けていることから、『ペーパークラフト自販機キット』を使用して、自分流にアレンジした作品を募集し、同社の特設サイトで紹介することも行っている。本日1日から、募集が始まっている。写真に撮ったものをTwitterやInstagramにハッシュタグをつけて投稿するだけなので、簡単で、たくさんの投稿が寄せられているという。

 ユーザーからは「本物の自販機のような仕組みに大興奮!」「本格的な工作なので、手先を使う練習になる」などの他に、「お金を数えて入れて買い物をすることや自販機の仕組みなどを遊びながら学ぶことができた」「飲料を購入する練習に役立った」など“社会学習”にも役立ったとの声があがっている。

 「このように”事前に予想していなかった声“もいただけたので、2016年からは教科書や参考書などを数多く出版されている新興出版社啓林館監修のもと、ペーパークラフト自動販売機を活用した『お買いもの学習サポートシート』を同梱しています。子どもたちの買い物学習にも活用できる、より役立てるキットとなるよう日々努めております」(多田さん)

■グループ理念を刷新した2014年から、社員のアイディアが形になりやすい環境に

 ダイドードリンコでは、この活動と同時期である2015年に、“レンタルアンブレラ”という活動も開始している。自動販売機に傘を設置し、突然の雨などに困る人向けに、無料で貸し出すものだ。

 これらのような地域貢献ともいえるアイディアが、2015年から2つも始まっていることについて聞いてみた。
 「2014年に社長が交代した際にグループ理念を刷新しました。社内提案制度はもともとあったのですが、そのタイミングで社員の積極的な“チャレンジ”をより強く推進していく流れになりました。商品を売ることに捉われない取り組みなど、自由な企画が生まれやすくなったと思います」(多田さん)

 それから3年が経ち、市場環境の変化が続く中で、今後考えている取り組みなどはあるのだろうか。
 「当社は国内飲料事業の売上のうち80%以上を自販機であげていることから、自販機を大切な店舗と捉えております。現状、お客様のイメージは“自販機=飲料を購入できる場所”にとどまっていると思いますが、その既成概念を打破する新しい価値提供など、様々なチャレンジを続けていきたいなと思っています」(多田さん)