葵わかな、「『わろてんか』の学びを捨てて挑みました、20代は正統派の殻を破りたい」

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「”朝ドラ女優”のプレッシャーはありません」と語った葵わかな 撮影/Tsubasa Tsutsui (C)oricon ME inc.

 NHK朝連続テレビ小説『わろてんか』でヒロインを務めた葵わかなの“朝ドラ後初”の主演映画が公開される。“正統派”の朝ドラヒロインといわれ、放送時は「10代に見えない」とも評された葵が、打って変ってキラキラ青春もの映画で“運命の出会い”に憧れる16歳の女子高生を演じる。映画の撮影秘話のほか、激動の10代を振り返りや「殻をやぶっていきたい」と語る、女優業との向き合い方の変化などについても語ってくれた。

【写真】女子高生役で、キュートな笑顔を見せる葵わかな

■初の青春映画ヒロインで、高校生の“輝き”の表現に挑戦

――『青夏 きみに恋した30日』(8月1日公開)のW主演の一人としての意気込みは?
【葵わかな】最初にお話をいただいた時の率直な気持ちは「え! 私が!?」でした。学園ドラマにあまり縁がなくて。出演してもクラスの一人という感じで、恋愛や成長がメインになる話はこれまでなかったので。青春ストーリーの代表格みたいな少女漫画原作のキラキラ恋愛映画にまさか自分がキャスティングされると思っていなくて、びっくりしました。

――今はキラキラ青春映画ブームですよね。“びっくり”というのは…。
【葵わかな】最初は戸惑いが大きかったんですが、これまでオーディションを受けても受からなかったような役柄で、チャンスは巡ってくるんだなと思いました。キラキラした“輝き”を私は出せないタイプかと思ったのですが、今までにない役柄だし、挑戦できることが嬉しくて…頑張りました!

■葵わかなの高校時代は…「あだ名が“わかばぁ”でした」

――主人公の理緒は“運命の出会い”を信じて、時には積極的に突き進む今ドキの女子高生でした。葵さんの高校時代はどんな子だったのでしょうか。
【葵わかな】“派手”なタイプではなくて…仲の良い子と隅でおしゃべりしてるような感じでした。率先して「イェイ!」みたいなタイプではなく、「オー!」って乗っかる側(笑)。

――高校時代も芸能のお仕事はされていましたよね。学園のアイドルだったんじゃないですか?
【葵わかな】女子高で可愛い子が大勢いたので、自分をかわいいとは思ったことないです。性格がおばあちゃんみたいだったから、あだ名が「わかばぁ」だったし(笑)。寝癖つけたまま学校に行ったり、のほほんと肩肘張らずに素の自分でいました。

■“朝ドラ女優”と言われて…『わろてんか』を経て“出来ること”を全部捨てた

――オリコンの『2018年度ネクストブレイクランキング』の女優部門で1位を獲得されました。『わろてんか』で“朝ドラ女優”と言われて注目されるプレッシャーはありましたか?
【葵わかな】そんなに…“朝ドラ女優”言われていないですよね?(笑)。 今はプレッシャーはあまりないですね。むしろ、『わろてんか』が終わる直前の方が「次は何やるの?」と周りの方にも言っていただいて、自分自身も見えない部分があってドキドキしていました。実際は、お仕事が決まってバタバタと動いていて、この作品も4月クールのドラマ『ブラックペアン』(TBS系)と並行して撮影して目の前のことをやるので精いっぱいでした。

――『わろてんか』で50代まで演じて「10代の女優とは思えない」と評されました。して今作では16歳の女子高生…役柄のふり幅がすごいですね。キラキラした恋を演じるために内面からの”青さ”をどう出したんでしょうか?
【葵わかな】原作を読んで、作品自体が持っている真っすぐさ、無垢で汚れてない感じが作品の大きな魅力だと思いました。その“青さ”を表現するためには、16歳から数年経って、知識や経験、いろいろな物を取り除いていかないと理緒は見えないのかな…って。『わろてんか』を経て、この数年で“できるようになったこと”1回全部捨て、何もできなかった頃の自分に戻るのが難しかったです。

■刺激的な役にも挑戦して“正統派”の殻を破りたい

――10代最後に朝ドラ主演という大役を経験して、子役と言われる時代からこの世界に身をおいて、激動の10代だったと想像しますが、振り返ってみてどうでしたか?
【葵わかな】あっという間でしたけれど、今思えば悩みも多かった気がしますね。子どもの頃から大人の方と共演が多かったので、ほかの同世代の方よりいろいろ知識があるわけじゃないですか、その分、卑屈な見方をしていたような気がします。ちょっと大人びちゃっていたのかな? 子どもらしい子どもではなかったかもしれないですね。暗かったなと思います。

――壁に当たったり、悩んだときに背中を押してくれた存在は。
【葵わかな】家族ですね。自分が芸能活動をしていても、家では普通に扱ってくれる家族がありがたかったです。悩んでいると、家族から「ウザい!」って言われていました(笑)。なので、悩みごとはすぐ解決策を考えて行動するようになりましたね。

――自分を変えてくれた運命的な出会いは?
【葵わかな】映画『陽だまりの彼女』に出た時に三木孝浩監督に出会えたことですね。初めての映画で14歳の自分には大きな役で、三木監督から教えていただいたことでお芝居が始まりました。リハーサルが1ヶ月ぐらいあって、松本潤さん、上野樹里さんと三木監督とも練習をさせていただきました。すごく新鮮で、“役を作る”ということがどういうことなのか、この時に分かった気がします。

 やっている時は苦しくて、分からないことだらけで本当に「潜っていく」っていう表現が正しいぐらいに、うまく息ができなくてつらかったんです。でも、潜ったから見えてきたものも大きかった。それから…やっぱり『わろてんか』は絶対的なターニングポイントだったと思います。

――そんな『わろてんか』から『青夏』まで経て、女優としての今後のスタンスは変化しましたか?
【葵わかな】難しいですね。今は、今のことにしか興味がないので、明確にこういう人になりたいという思いはないんですが、「挑戦をするか、しないか」の選択のときにずっと「挑戦する」を選び続けたいなって思うんです。大人になった時に振り返って「ちょっと違ったな」と思わないように、“勇気が必要”な方に進んでいきたいです。

――20代になって、第2ステージとして真価を問われると思います。今の目標を聞かせてください。
【葵わかな】目標は…運転免許を取りたい!(笑)。お仕事の方では、“刺激的な役”に挑戦したいです。これまでは、いじめられたり受け身の役や正統派の役が多かったので、今度は攻めるほうにいってみたい。ちょっと前の自分だったら、心が耐えられなくて、攻撃的な役柄はできないと思っていました。でも、いろいろなことを経験させていただいたので、20代は殻を破りたいですね。