『dele』第3話は昭和ノスタルジー漂う異色回に

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テレビ朝日系金曜ナイトドラマ『dele』第3話(8月10日放送)より。依頼人の死後、不都合なデジタル記録を“内密に”抹消する仕事に勤しむ坂上圭司(山田孝之※奥)&真柴祐太郎(菅田将暉※手前)(C)テレビ朝日

 俳優の山田孝之と菅田将暉がダブル主演する、「デジタル遺品」を題材にしたテレビ朝日系金曜ナイトドラマ『dele』(毎週金曜 後11:45~深0:45※一部地域を除く)。1話完結で紡がれる、依頼人の死とデジタル記録を巡るドラマの第3話(10日放送)は、映画『グラスホッパー』(2015年)を手がけた映画監督の瀧本智行氏と、『追憶』や日本アカデミー賞優秀脚本賞を受賞した『あなたへ』を生んだ脚本家・青島武氏がタッグ。メインゲストに、余貴美子、さらに三島由紀夫賞や谷崎潤一郎賞も受賞したことのある文学者・高橋源一郎を迎え、大人の物語を展開していく。

【写真】ゲストの余貴美子、高橋源一郎

 依頼人の死後、不都合なデジタル記録を“内密に”抹消するサービスを営む坂上圭司(山田)&真柴祐太郎(菅田)が、任務を遂行しようとするたび、さまざまな問題に巻き込まれ、依頼人の人生とそこに隠された真相をひも解かねばならない状況へと追い込まれていく。

 本作には、作家・本多孝好氏の原案・パイロット脚本のもとに、映像界の第一線で活躍する脚本家や監督が集結。基本の設定・世界観はありつつも、各話で意外な見どころや思いがけない展開を次々と提示し、独自カラーを放っていく。第1話では山田孝之の車椅子アクションや菅田将暉のダイナミックなアクション、第2話では山田が披露したオタクキャラなど、物語をより豊かにするエッセンスも話題に。

 第3話は、さびれた街でひっそり日常を紡いできたアナログ世代の60代男女を軸に展開する物語。「自分の死後、あるデータを削除する前にコピーし、バラの花と一緒に江角幸子(余)という女性に届けてほしい」という奇妙な依頼からスタートする。この依頼を祐太郎に託した老人・浦田文雄(高橋)がなんと、数日後に自殺。さらに、死亡確認に向かった祐太郎は、不審な男が浦田のパソコンを盗む現場を目撃してしまう。そんな中、圭司のPC端末には、浦田のパソコン起動を知らせる信号が送られてきて…!?

 デジタルデバイスやデータのない時代であったなら、この世に存在した事実すら埋もれ、消え去ってしまっていたかもしれない。最期に託されたデータが物語るのは、“血の通った人間が長年積み重ねてきた人生”だったり、“社会がデジタル化しても変わらぬ人情”だったり。デジタル遺留品という最先端の題材を扱いつつも、昭和のノスタルジーをたたえた異色の回になりそうだ。