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【検証 夏の選択】風から「地殻変動」へ/民主(中)

 圧勝から一夜明け、民主の金子恵美は早速、県内各選対へのあいさつ回りを精力的にこなし、「行動派」を印象付けた。
 会津若松市の事務所で金子は「50万票の重さを感じている。死ぬまでやらせていただくとしたら、生活者の視点を忘れずにいたい。選挙前には悩みがあったが、今は迷いもなく、新しい戦いに臨みたい」と晴れやかな笑顔を見せた。
 知事選、参院補選では国会議員経験者が知名度を生かして自民に連勝した。今回は、伊達市議選で2000票の得票経験しかない金子。県連は当初、危機感を募らせた。さらに、今回は社民が12年ぶりに独自候補を擁立。固い結束を誇った連合福島、県議会の県民連合を加えた「4者協議会」の枠組みが一部崩れた。にもかかわらず、目標の45万票を大きく上回る大勝。幹事長就任直後で、自身も選対統括「デビュー戦」を飾った中村秀樹は「自分たちの実力かどうか、ちょっと分からない」と自嘲(じちょう)気味に語った。
 社民との選挙協力がなかった今回は「県連の本当の実力が試される」との気概で臨んだが、年金記録や政治とカネの問題で強い風が吹いたため正当な実力評価はひとまずあずけた形。ただ、県連代表の玄葉光一郎は「風だけでは説明できない。構造的変化、地殻変動を感じた」と手応えを示す。
 民主の国会議員空白地域だった県北地方から悲願の国会議員が誕生。衆院1区内でみた今回の比例票は11万票余で、自民に約3万3000票の差をつけた。県連は2年前の郵政解散総選挙で、自民のコスタリカ導入により17万票を取られた悔しさを忘れていない。1区総支部長を代行する玄葉は「選挙は候補者を立てたら(作業の)半分は終わり。それだけ候補者は重要」と述べる。
 組織力のある自民に比べ、数は少なくとも「結束力」で連勝を重ねた民主。ただ、総力で支え合ってきた全県選挙と違い、衆院選では各選挙区に勢力が分断されることを警戒する。玄葉は「今まで候補者人選は各選挙区任せだったが、これからは多くの人が絡んで、みんなで応援する態勢が必要」と候補者選びの手法について改革を探る。
 参院補選で54万票を獲得し国政に復活、今回は選対本部長を務めた増子輝彦の発言力も増す中、国会議員同士の連携も鍵になる。「雄平知事擁立の時も、みんなで責任を果たした。これからは(渡部)恒三先生をはじめ国会議員が意思疎通を図り、いい候補者を選びたい」と玄葉。地中でうごめくマグマを噴火に結び付けられるか。政権交代に向けた戦いは既に始まっている。(文中敬称略)
(2007年8月1日 福島民友参院選ニュース)

 
 
 

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