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「いつ始まるのか」 南相馬・小高区で遅れる除染作業

「いつ始まるのか」 南相馬・小高区で遅れる除染作業

津波で流された車が今も点在する川原田行政区の農地で「いつ除染が始まるのか誰も分からない」と話す楽さん=南相馬市小高区

「いつ始まるのか」 南相馬・小高区で遅れる除染作業

南相馬市小高区で始まった国による本格的な除染作業=8月26日

 国による本格的な除染作業が8月下旬に始まった南相馬市小高区。来年3月下旬までに放射線量が比較的高い西側の4行政区と公共施設の除染が進められる計画だ。他地域は未定で、国は段階的に除染を進める考えという。しかし、国の動きに対し、住民の視線は冷ややかだ。
 楽(らく)伸一郎さん(73)が行政区長を務める川原田行政区は、国道6号の東側に広がる比較的海岸に近い地域。震災前は約200世帯が住み、田園地帯では徐々に宅地化が進んでいた。
 今は全住民が避難。楽さんは夏草が生い茂る農地を眺め、「いつになったら、ここで除染が始まるかなんて誰も分からない」と話す。国の方針では、小高区の場合、放射線量の比較的高い西側から除染を始め、その後、東側で実施する。楽さんは「海に近いこの辺は後回しになる」と言い、さらに目の前のがれきの存在に危機感を強める。
 農地には、つぶれた車や重機が転がり、がれきの小山が点在。除染の前提となるがれきの処理は、ほとんど手付かずのままだ。
 小高区に放置されている六百数十台の車などの災害がれきは本年度中に仮置き場に運ぶ、と行政は説明するが、「計画は遅れてばかり。当てにはしていない」と楽さん。さらに、川原田では、水道の敷設計画も震災で頓挫したまま。「この状況では、住民が帰ってきても何もできない。農地の除染、除塩をやっても、元通りになるのは何十年かかるのか」。不安は募るばかりだ。
(2013年9月3日 福島民友ニュース)



 

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