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“津波対策”地区全体で いわきの住民が「災害図上訓練」

“津波対策”地区全体で いわきの住民が「災害図上訓練」

高台などが記された地図を見る金成さん。津波避難では「自助努力と地域の連携が大切」と話す

 大規模地震と巨大津波が壊滅的な被害をもたらした2011(平成23)年3月11日の東日本大震災。今後も国内は「南海トラフ巨大地震」などの大規模災害の発生が想定され、県内各地では震災の教訓を生かし、被害を最小限に食い止めるための対策が講じられている。行政は住民の避難拠点や沿岸部の堤防などハード面の整備に加え、自治体間や民間団体との応援協定の締結、住民レベルでは具体的な災害を想定した各種訓練や地域の連携強化などの取り組みが進む。

 江名地区「自助努力と連携大切」 
 東日本大震災以降、県内沿岸部では命を守る取り組みとして津波からの避難方法に関する協議が進んでいる。突然襲う津波は、警察や消防、地元消防団などの注意喚起が全ての住民に届くとは限らず、大震災の教訓として住民主体の行動が求められている。
 「自分の身は自分で守るという意識がまずは大切だ」。津波被害に見舞われた、いわき市の江名地区。同区長の金成克哉さん(78)は「高台への避難」を重視し、地区全体での津波対策を模索している。
 同地区では震災後、津波避難経路などを地図上で話し合う「災害図上訓練」が行われた。住民らは高台の学校や団地、神社を避難場所に設定し、非常時に取るべき行動を確認した。
 住民からは「高台までの道幅が狭い」「防災行政無線から離れているため災害情報が聞き取りにくい地域がある」などのさまざまな意見が出された。訓練で課題が浮き彫りになった。
 津波避難では高齢者や体の不自由な人などの災害弱者の救助も懸案となっている。金成さんは「住民同士の普段からの声掛けが必要。地域で連携し、助けがいる人を把握していく」と考えるが、地域とのかかわりを敬遠する住民もいるため限界を感じている。このため「一人一人の危機意識が大事。勝手に判断せずに、素早く行動してほしい」と住民に呼び掛ける。
 金成さんは震災の風化も恐れている。同地区では毎年避難訓練を行っているが、震災から丸3年を迎えようとしている現時点でも、緊張感を保つのが難しくなっていると感じる。
 だからこそ訴える。「災害はいつ起きるか分からない」
(2014年3月2日 福島民友ニュース)



 

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