衆院解散、決戦へやっと号砲 前職、新人が奔走
衆院が21日に解散し、40日間に上る真夏の選挙戦が事実上、幕を開けた。昨年秋の麻生政権発足後から再三取りざたされた衆院選にようやく号砲がなり、本県選出の前職は議場で「万歳」を三唱、満を持した表情で決戦の舞台の各選挙区へ走った。党結束を確認し景気対策などで実績を強調する自民前職に対し、民主前職は任期満了間際まで延びた解散を批判し「政権交代」への決意を披露、論戦は早くも熱を帯びる。一方、新人は地元で支持者へのあいさつ回りなどに奔走した。
自民党本部で正午すぎに終了した両院議員懇談会。割れんばかりの拍手が響く中、5区の前職坂本剛二氏は「麻生総裁の言葉で結束できた。わが党の支持者も奮い立つよ」と会場を飛び出した。国替えで3区から出馬する前職吉野正芳氏も「国替えから10カ月でゴールまで9合目。あと40日頑張れば決着がつく。わが党のきめ細かい政策を訴えたい」と力を込めた。
1区で再選を目指す前職亀岡偉民氏は懇談会に出席しなかった。1期目の実績に自信を示しながらも「選挙とは思えない逆風だ。政党ではなく、人物を選んでほしい」と訴える。
挑む民主党は、県連代表で3区前職の玄葉光一郎氏が「政権交代解散」と表現。「自民党は底力がある。40日間油断することなく、最後まで勝ちきる」と気を引き締めた。4区の前職渡部恒三氏は「遅すぎた解散」と名付けた。14期目に向け、「政治生命をかけた二大政党が実現するかどうかの選挙。命懸けだ」と政権交代に決意をにじませた。
(2009年7月22日 福島民友衆院選ニュース)
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