都市部の浮動票狙う 各陣営、戦術練り集票作戦
第45回衆院選は30日の投票日まであと3日間に迫り、県内5小選挙区の16候補の陣営は、浮動票が多いとされる都市部などの重点地区で最終盤の戦いを進める。組織固めの徹底や、年代を絞った票の取り込みなど、各陣営は情勢を踏まえた戦術で集票作戦を展開、政権選択を懸けた選挙戦での議席獲得を狙う。(文中敬称略)
1区は、自民前職の亀岡と民主新人の石原が最終盤もし烈な戦いを展開。亀岡陣営は大票田の福島市での得票目標をこれまでよりも5000票上積み、8万票獲得に向けてラストスパートをかける。石原陣営は前回衆院選の民主得票の11万票を固めたとし、伊達地方で街頭演説を開催、無党派層の掘り起こしを進める。共産新人の山田、諸派の幸福実現新人の大橋は遊説で支持拡大を図る。
自民と民主の前職同士が激しく競り合う2区では、自民の根本陣営は「厳しい選挙」と危機感を強めながら、前回支持を受けた企業や団体などに再び支持を要請する。民主の太田陣営は郡山市中心部を決戦場に位置づけ、選挙カーや比例の政党カーなどを重点投入、支持を訴える。幸福実現新人の酒井は勤労者の層を中心に政策を訴える。
3区では自民前職吉野、民主前職玄葉とも組織固めを重点に最終盤を戦う。5区から国替えの吉野は、小野町をはじめ5区に隣接する町村での支持の浸透から、大票田の白河、須賀川両市での自民票の引き締めを図る。玄葉は、組織力を生かし票固めが終了したが、投票率が高まると予測。目標の15万票以上の得票を狙い、後援会員に支持定着を指示した。
4区では、みんなの党新人の小熊陣営は比例票獲得も視野に「会津から2人の代議士」と訴え得票アップを図る。民主前職の渡部恒陣営は、後援会が中心となり、最終盤も会津全域で組織の足元を固める作戦を徹底させる。自民前職の渡部篤陣営は買い物時間帯に街頭演説を行い、政策を浸透させる一方、流出票の呼び戻しを進める。幸福実現新人の鈴木陣営は街頭演説などの作戦を継続。
5区では、自民前職の坂本陣営は最終決戦場をいわき市と定め無党派層、30〜40代女性、20代若者を照準に若手運動員や女性部員の取り組みを強化。民主前職の吉田陣営は徹底してきた街頭での無党派層への呼び掛けに手応えを持つ。支持固めは済んだとみて浮動票獲得への運動を続ける。幸福実現新人の石渡は遊説などに取り組む。
(2009年8月27日 福島民友衆院選ニュース)
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