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基幹産業の半導体関連企業が相次いで人員整理を進める会津若松市。ピークは過ぎたとはいえ、同市西栄町にあるハローワーク会津若松では14日も、職を求める市民が絶えなかった。
その中の一人、長谷川隆一さん(21)は「政治で景気が良くなればいいが、正直期待していない。(衆院選では)景気を良くしてくれそうな人に1票を入れたい」。政治へのあきらめと期待が交じった心境を吐露した。
長引く不況は、非正規労働者の解雇など本県経済にも大きく影響、有効求人倍率は過去最低を更新し続け、
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求職者で込み合うハローワーク会津若松 |
5月には0.35倍まで落ち込んだ。中でも不況が基幹産業を直撃した同市では今なお雇用不安が広がっている。
「半導体産業は低コストの製造システムに転換が進められ、景気回復だけで雇用の改善は難しい。製造拠点の集約化が急激に進んだ場合、若松は第2の夕張市になってしまう」。ハローワーク会津若松の職員は、同市の経済情勢に危機感を隠さない。
昨秋に高まった解散・総選挙の流れが今に至るまでずれこんだのも、世界的な経済悪化に対応するため、緊急保証制度や雇用調整助成金の拡充など国の緊急経済対策が優先された背景もある。
同市で金型製造会社を経営する小椋庄二さん(63)は、国の緊急経済対策について「経営者の立場からは、雇用や経営の下支えとして効果があった」と一定の評価はするものの、「市外に出た若者が帰郷しても、働く場所がない」と指摘、「緊急対応は一段落させ10〜15年先の地域経済をどうするのか、真剣に考える必要がある」と注文を付けた。
100年に一度と表現される昨秋来の不況に、会津若松市だけでなく、県内の各市町村でも働く人、雇用する人たち双方があえいでいる。
8月30日に投票が行われる衆院選では、国民生活の基盤となる景気・雇用対策に各政党、候補者がどのように応えるのか、争点の一つとなりそうだ。
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−−− 2009年7月15日付〔福島民友新聞連載掲載〕 −−−
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