候補、選挙区外を奔走 県議選告示、異例の広範囲遊説
震災から8カ月を経て、10日に告示された県議選。原発事故の収束と賠償、放射性物質の除染、風評被害の払拭(ふっしょく)などさまざまな課題を抱える本県の未来をどの候補者に託すのか。多くの有権者が避難している状況や、市町村合併による選挙区見直しなど、これまでに例のない県議選となる。候補者、有権者ともに手探りの選挙がスタートした。
富岡、川内両町村の避難者が暮らす郡山市の仮設住宅では、双葉郡選挙区の現職、新人両候補が「遭遇」する場面が見られた。
縁側越しに支持を呼び掛け、時折、震災前の話で盛り上がるなど支持固めを進める現職がいる一方、「本人」と大書したのぼり旗を手に、仮設住宅を巡って支持者を募る新人の必死の姿があった。握手を交わし、互いの善戦を祈りながらも両候補は一層力を込めて遊説を行っていた。
また、別の現職候補は二本松市や郡山市、大玉村などの仮設住宅を巡り、「被災者の声を代弁したい。いつ帰れるか分からないが、除染とインフラの再整備を行い、帰郷につなげたい」と決意を示し、避難を余儀なくされている有権者に支持を訴えた。
(2011年11月11日 福島民友ニュース)
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