有権者、候補者へ切実な思い 「誰に投票すれば」
いわき駅前で候補者の訴えに耳を傾けていた楢葉町のタクシー運転手古市等さん(59)は、いわき市の仮設住宅で避難生活を送る。「首都圏などでは震災や原発事故が風化していると感じる。福島の人たちはもっと声を上げるべきではないか」と考えているが、候補者の訴えはどれも同じように聞こえるという。被災地の声を国会に届ける仕事を誰に任せたらいいのか。「判断できない」。古市さんはそうつぶやいた。
同市小名浜の観光物産センター「いわき・ら・ら・ミュウ」内の飲食店で働く鈴木富士子さん(51)は「誰に投票すればいいのか」と困った顔で話した。選挙カーは津波で被災した沿岸部を駆け回っているが、候補者が車を降りて演説することは少ないと感じる。鈴木さんは思う。「もう少し、沿岸部の復興に目を向けてほしい」
(2012年12月12日 福島民友衆院選ニュース)
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