立場で分かれる“賛否” 本県関係の国会議員反応
安倍晋三首相が消費税の再増税延期や、アベノミクス継続に対し国民に信を問うとして表明した解散・総選挙について、本県関係の国会議員は「デフレ脱却には必要」「経済政策の行き詰まりだ」などと述べ、与野党など政治的な立場の違いで賛否が分かれた。
与党側は肯定的な受け止めを示す。自民党の岩城光英参院議員(福島選挙区)は「再増税でデフレ脱却が遠のくとの判断。経済政策を進めることに国民の理解を求めたい。解散が復興に水を差さないようにしなければならない」と首相判断を受け止めながら、被災地選出の国会議員としての立場も強調した。
公明党の若松謙維参院議員(比例)は「現段階での再増税は全体の税収を引き下げる。増税先送りの期間で中小企業が元気になる環境づくりなどに取り組むことは国民に理解してもらえる」と述べた。
安倍首相に近いとされる新党改革の荒井広幸参院議員(比例)は「増税の3党合意の後に発足した安倍政権が、デフレ脱却や財政再建も約束した上で解散し、国民に新たな方針を問うのは、まさに民主的な手法だ」と理解を示した。
一方、野党側は解散表明を厳しく見る。民主党の吉田泉衆院議員(比例東北)は「震災復興を投げ出す身勝手な解散だ。増税先送りは当然としても、その議論は国会でなされるべきで選挙の争点ではない。経済政策の行き詰まりの表れ」と批判した。
維新の党の小熊慎司衆院議員(比例東北)は「解散までの流れを見るとGDP速報値を見て決めるという発言はまやかしだった。大義なき解散だけではなく、政治全体の信頼に泥を塗るものだ」と切り捨てた。
みんなの党の山口和之参院議員(比例)は「経済が安定しない中で増税しないのは当たり前。何のための解散か理由が分からない。選挙に使う財源があれば復興や介護福祉に回すべき」と述べた。
(2014年11月19日 福島民友衆院選ニュース)
|