5区公認ぎりぎりの決着 両陣営対応に追われる
衆院選の公示前日の1日に候補者調整がようやく決着した福島5区。公認決定がぎりぎりまでもつれこみ、福島5区から立候補する前職吉野正芳氏(66)、比例近畿ブロックから立候補する前職坂本剛二氏(70)の両後援会事務所は、対応に追われた。
いわき市平にある吉野氏の事務所には、午前から後援会役員が顔をそろえたが、確かな情報が得られないまま時間が過ぎ、幹部の一人は疲れを口にした。
午後3時35分、党本部から吉野氏が連合後援会事務所に戻り、5区公認の「内定」を吉野氏本人から知らされると、公認の文字が入ったポスター配布や事務所開きの準備は一気に加速。支持者が次々に訪れ、選挙用の荷物が入った段ボールの運び出しが始まった。公認の正式発表は午後7時すぎ。後援会幹部は「正直、長かった。福島のために2人必勝は絶対。あとは全力で戦うだけ」と語った。
一方、いわき市平の坂本氏の後援会事務所は、福島5区での出馬を想定した準備からの方針転換に追われた。公示日に同市鹿島町のショッピングセンターで予定していた出陣式は中止とし、支援者に連絡。綿密に作り込んだ遊説日程も白紙となり、宿泊施設へのキャンセルの連絡を入れるなど、慌ただしい動きが続いた。
夕方、事務所に戻った坂本氏は、待ち構えた報道陣に比例近畿から出馬することとなった経緯を説明。党本部決定の遅れについては「(党本部に)党員や自民党支持者をばかにしているとまで言ってきた」と憤りを見せたものの、「(党本部も)汗をかいた結果だから致し方ない」と最後は配慮する姿勢も見せた。
(2014年12月2日 福島民友衆院選ニュース)
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