3党党首ら本県で激しく“舌戦” 復興への意気込み競う
終盤入りした衆院選で9日、自民党総裁の安倍晋三首相、公明党の山口那津男代表、民主党の細野豪志元幹事長が候補者応援のため相次いで本県入りした。互いに本県復興の実績を声高に訴えるなど、舌戦は激化している。
公示後2度目の本県入りとなった安倍首相は須賀川市でマイクを握った。「2年前に政権に復帰し、まず復興に取り組んできた。復興はまだ道半ばだが一生懸命皆さんと一緒に進めている」。復興公営住宅の用地選定の進展や外国に対する風評対策の取り組みなどを強調。給与の改善などアベノミクスの効果も訴え、政権与党としての実績をアピールした。
演説を聞いた有権者の反応はさまざま。須賀川市の無職男性(64)は「みんなが喜ぶようなことを話してはいたが、消費税増税、集団的自衛権、原発、沖縄の問題など核心に触れるような話がなかった。残念だ」と話した。
「安倍政権が福島に寄り添って復興を進めていないのであれば、おかしいという声を上げなければならない」。細野氏は福島市のJR福島駅前で何度も拳を振り上げた。民主党政権で環境相として東京電力福島第1原発事故対応や復興に関わった経験から「党派を超えて福島の復興に取り組むと約束する」と訴える一方、巻き返しへ対決姿勢を強調した。
細野氏の街頭演説から約10分後。100メートル程度離れて自民候補が姿を見せた。直後に合流したのは公明党の山口代表。山口代表は自民候補、公明の比例候補と握手すると連立政権の安定化に向け選挙協力を強める姿勢を笑顔でアピールした。
山口代表は「福島の再生を真っ先に進める原動力として経済再生、デフレ脱却への太い道をつくる」と声を張り上げた。
(2014年12月10日 福島民友衆院選ニュース)
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