参院選・後半戦スパート 6陣営、各地で訴え一層強化
選挙運動期間中の最後の日曜日を迎えた参院選。福島選挙区の各陣営は14日を後半戦のヤマ場として位置付け、有権者への訴えを強めた。6候補は選挙カーで重点に置いた地域を巡った一方、街頭や仮設住宅、イベント会場などで直接有権者に震災復興や原発問題などの政策を届けた。ただ、熱を帯びる訴えとは裏腹に、震災と原発事故からの復興が実感できない有権者は「真に復興が期待できる人を」と、冷静に候補者が発する政策に耳を傾ける姿が目立った。
民主党現職の金子恵美候補は、3連休に党支持者が多いいわき、会津などで遊説を計画。14日は元閣僚の県選出衆院議員の地盤、県南地方を選んだ。都市部の人出の多い場所で街頭演説の傍ら、須賀川市ではあじさい祭会場も訪れ「古里再生のために頑張りたい」と来場者の手を握って訴えた。
自民党現職の森雅子候補は郡山市、県南などで連休中の遊説を実施中。同日は地元の浜通りに選挙カーを走らせた。広野町や川内村、いわき市の仮設住宅なども巡った。大熊町民が避難する同市の仮設住宅では、車から降りて住民らと握手した。
共産党新人の岩渕友候補は、郡山市でトークライブを開催。ボランティアの若者とのQ&A方式で「県民を切り捨てての原発再稼働は許さない」と訴えた。ライブは若者への浸透に向け初めて企画した“秘策”。
社民党新人の遠藤陽子候補は会津地方で訴えを繰り返した。喜多方市での街頭演説では「原発再稼働に『ノー』を言えるのは県民だけ。再稼働反対、脱原発」と声をからした。訴えに足を止める買い物客は多くなかったが、支持者から力強い拍手が起こった。
諸派新人の酒井秀光候補は会津若松市などで選挙カーを走らせ、支持を訴えた。街頭では県内の消費税免除など独自政策も発信した。諸派新人の杉内一成候補は、震災被災地の浜通り全域を遊説した。消費税増税の中止や財政再建の必要性を有権者に呼び掛けた。
(2013年7月15日 福島民友参院選ニュース)
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