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第23回参議院議員選挙
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【 自 民 】
【ふくしまの選択】検証・参院選2013
【 上 】

復興へ向け増す責任


負託に問われる手腕

 「今まで以上に重い荷物を背負い込んだ。県民の負託にどう応えていくのかが問われる」。圧勝の喜びから一夜明けた22日、福島市中町の自民党県連会館で開いた県連役員会。当選した森雅子の選対本部長を務めた副会長佐藤憲保が参院選勝利について総括した。

 一方、幹事長の平出孝朗は、同郷の故伊東正義がかつて残した「与党の立場で圧勝すればおごりが出る」という言葉を思い浮かべていた。平出は「政権におごりが出れば、県連として意見を申し上げる」と述べ、安倍内閣に対する毅然(きぜん)とした姿勢を強調した。

 衆参の「ねじれ」解消で与党による政策の実現度は高まるとみられるが、県連幹部らが一様に懸念するのは復興施策の縮小だ。
復興へ向け増す責任
大勝におごりが出るのを戒める平出幹事長(右)=22日午前、福島市・自民党県連
復興予算も無尽蔵ではあり得ない。福島選挙区や被災地を抱える選挙区を除いては、自民の訴えは経済政策が大部分を占めた。

 しかも、改選数の削減で与野党合わせた本県選出の参院議員数は1人減り、国への発言力確保など当選者が果たすべき役割は増した。県議会の最大会派としても本県の復興策を主導し国政にどう伝えていけるか、県連の手腕が問われるのは、まさにこれからだ。

 さかのぼること半日前の21日夜。県連の選対事務所で福島選挙区の開票情報がテレビ画面に映し出される中、ある幹部が意気込むでもなしにつぶやいた。「次は知事選だな」。周りの幹部たちはゆっくりと首を縦に振ったものの、誰も言葉を重ねない。圧勝した県連にとって、来年秋の知事選の対応は今後の最大の焦点だ。

 県連は前回2010(平成22)年の知事選で佐藤雄平を推薦した。「佐藤県政を総括しないと次の対応を決められない」という建前がある。県連内部でも、いわき市長選出馬に向け総務会長を務めていた県議が辞職し、空席のまま。今秋には役員改選も控えており、現幹部は積極的な動きが取りにくい時期に入っている。

 ただ、県連所属の国会議員は8人を数え、県議会でも最大会派を握る。知事選で主体的な動きを求める声が上がるのは必至だ。

 平出は、知事選への対応を白紙として、今後の対応については明言を避け、「選挙を通じて浮かび上がったのは、県民の願いは復興のスピードを上げること。復興を加速させる知事が必要だ」と言葉を選んだ。

     ◇

 自民党が大勝し参院第1党に復帰、衆参の「ねじれ」が解消された参院選。福島選挙区は改選数が2から1に削減され、1998(平成10)年以降、自民、民主両党で議席を分け合ってきた構図が崩れた。県内有権者は選択に当たって何を望んだのか。県内政党の動きを検証し今後の県政への影響を探った。(文中敬称略)

−−− 2013年7月23日付〔福島民友新聞連載掲載〕 −−−
 
 

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