双葉町長選「ごたごた」 戸惑う町民、混乱嘆く
一時7人が立候補の意思を示し、大混戦も予想された双葉町長選。28日の告示日当日に前町長の井戸川克隆さん(66)が出馬を断念するなどしたため、結果的には4人による選挙戦に突入した。立候補予定者として多数の名前が浮上しては消える異例の事態に、町民からは「はしごを外された感じ」「この『ごたごた』は近隣市町村に迷惑。町民として申し訳ない」など戸惑いの声も。「町をよく分かっている候補者に期待する」などと、慎重に見極めたいとの意見も聞かれた。
「先日、井戸川さんが出馬のあいさつに来たので、出ないと知って驚いている。町民は振り回されて迷惑している」。白河市の仮設住宅で避難生活を送る双葉町の70代女性は厳しく指摘した。井戸川さんだけでなく、出馬の意思を示しながら告示日直前で取りやめた人も複数いる。埼玉県加須市に避難している無職菅本章二さん(57)は「あおるだけあおって、はしごを外された。何をどう考えたらいいのか」とうつむいた。いわき市の仮設住宅自治会長の斉藤宗一さん(63)は「町民の一人として申し訳なく思う」と、告示に至るまでの混乱を嘆いた。
(2013年3月1日 福島民友・県内選挙ニュース)
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