復興政策に“新風”期待 飯舘村長選、新人3人全員当選
東京電力福島第1原発事故による全村避難が続く中で行われた飯舘村議選は現職7人、新人3人が当選。有権者が避難している状況で組織力が問われる戦いとなったが、最多得票者をはじめ、立候補した新人3人が全員当選するなど、復興政策に対する新風への期待も垣間見られた。
村民がさまざまな場所に避難しており、選挙カーを用意したのはわずか1候補。選挙戦は仮設住宅などでの遊説が中心となった。このため村民全体に政策や訴えを直接伝える機会が少なく、知人を介しての訴えなど、地盤や団体のつながりを生かした選挙戦を展開する候補者が多かった。投票率は73.03%で前回を17.6ポイント下回ったが、県内外に村民が避難する中での70%超の結果を村選管は「健闘」と評し、復興政策への村民の関心の高さも関係しているとの意見もある。選挙戦で「住民の声の反映」を訴えた議員も多い。これから帰村に向けた政策や戻れない人への対策が本格化する村にあって、新議員の職責は重い。
(2013年9月24日 福島民友・県内選挙ニュース)
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